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野人
「野人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
野人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
《ひそ》かに彼が愛している部落の娘がいたからであった。そうしてその娘に彼のような
野人が恋をすると云う事は、彼自身にも何となく不似合《ふにあい》の感じがしたからで....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
に、その淑徳を疑うことなかれ。特に君が母堂の馬丁と不徳の事のごときは、あり触れた
野人の風説に過ぎなかった。――事実でないのを確めたに就いて、我が最初の目的の達し....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
房にも、下賤の者の住み家にも行き渡ってきた。わが田夫は花を生けることを知り、わが
野人も山水を愛でるに至った。俗に「あの男は茶気がない」という。もし人が、わが身の....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の色を増して、明るい日光の下に咲き誇っているのは、いかにも鮮かである。しょせんは
野人の籬落に見るべき花で、富貴の庭に見るべきものではあるまいが、われわれの荒庭に....
「賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
め、寝ながら万事を相談し、酒宴になるや秀吉は上方の者で華奢風流なれど、我は北国の
野人であると皮肉って、梅漬を実ながら十四五喰い、大どんぶり酒をあおり、大鼾して臥....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
伐をやって居る。兀良哈は今の間島地方に住んで居る種族で、朝鮮人その勇猛を恐れて、
野人或は北胡と称して居たものである。清正はかくして朝鮮国境まで突破したわけだが、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
接に二、三百人の印度人の文官と、十一、二の中隊や連隊全部の人たちと、いろいろの在
野人士の千五百人ぐらいには知られるし、さらに十年間のうちには彼の顔は二倍以上の人....
「水鬼」より 著者:岡本綺堂
一 A君――見たところはもう四十近い紳士であるが、ひどく元気のいい学生肌の人物で、「
野人、礼にならわず。はなはだ失礼ではありますが……。」と、いうような前置きをした....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
博引旁証をして気焔を揚げておる。馬琴の衒学癖は病膏肓に入ったもので、無知なる田夫
野人の口からさえ故事来歴を講釈せしむる事が珍らしくないが、自ら群書を渉猟する事が....
「我家の園芸」より 著者:岡本綺堂
すその色を増して、明るい日光の下に咲き誇っているのは、いかにも鮮かである。所詮は
野人の籬落に見るべき花で、富貴の庭に見るべきものではあるまいが、我々の荒庭には欠....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
の氏族政治を廃して、藤氏の長者に取って代って陪臣内閣を樹立したのは、無爵の原敬が
野人内閣を組織したよりもヨリ以上世間の眼を※らしたもんで、この新鋭の元気で一足飛....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
野人かつて「道鏡皇胤論」一編を京大史学会の雑誌史林の誌上で発表した事があった。要....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
席上で、「法隆寺再建非再建に関する審判判決書」と題する一篇の漫文を起稿して、斉東
野人のペンネームを以て、翌四月の歴史地理誌上に掲げる事となし、別に「関野・平子二....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
という非常事を体験したことによって、その異常さを日常茶飯のことと感じるほど逞しい
野人に忽ちにして変質したとは私は思わない。人はそうあるべきだと心の何処かで期待す....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
夢が実現したのだと思い、涙がぽろぽろこぼれてくるのをどうしようもなかった。 九、
野人で通す“マア・マア”居士 私の社会党書記長は二十三年以来であるからもう九年....