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「野牛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

野牛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ったんでしょう。カークは、いつかやってやると言ってましたからね。ジャングルの主が野牛を殴りとばすような勢いでやったんじゃ、ヤン君もさぞ痛かったでしょう。しかし、....
メールストロムの旋渦」より 著者:佐々木直次郎
と眼の前に展開したのである。老人がそう言ったときに、私はアメリカの大草原における野牛の大群の咆哮のようなだんだんと高まってゆく騒々しい物音に気がついた。と同時に....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ったのを、日本人が野猪イノシシの略語でシシと呼び、山羊をヤギと呼んだのだ。古くは野牛と書き居る。綿羊のみをヒツジと心得て、山羊を牛の類と心得たものか。『大和本草....
今日の文化の諸問題」より 著者:宮本百合子
文化は支配されていないのである。ホッテントットの文化は、今日のホッテントットが、野牛を殺してその角を取り、それをヨーロッパ人に売って暮しているその生産の未熟な条....
日輪」より 著者:横光利一
の眠りの足らぬ足は、鹿の堤から流れ出ている血の上で辷った。遠くの麻の葉叢の上を、野牛の群れが黒い背だけを見せて森の方へ動いていった。するとその最後の牛の背が、遽....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
も形式的なもので何ら実際に保護の用をなさない。何しろ相手は火のように猛り狂ってる野牛だ。馬の逃げ足が一秒でも遅いと、忽ち今日のような惨事を惹起することは眼に見え....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
八百ポンド(二百十六貫)の体量を持ったやつがいる。 掌《たなごころ》の一撃で、野牛や、野鹿を粉砕する。 アメリカ黒熊《ブラックベーア》というのは、よくありふ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
一変します。 しかし、やや怖れをなしたのは、多少心得ある者だけで、猛牛に次ぐに野牛、野あらし、野犬、まき割り、向う脛《ずね》の連中が、得たり賢しと自分たちの稽....
ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
娘達がいかにも熱心に聞いているのを見て、彼は次には、幾羽かの怪鳥を射落したこと、野牛を生捕《いけどり》にして、また放してやったこと、沢山の野生の馬を馴らしたこと....
無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
あれ馬にまたがって、ふちの広い帽子をかぶって、投縄をぶんぶんふりまわして、野馬や野牛にひっかけて生けどりにするように、白くまを生けどってやろう。おとうさんはじめ....
ヤトラカン・サミ博士の椅子」より 著者:牧逸馬
奇跡的案内者組合。日光と雨量。植物帝国《ジャングル》への侵入。象。豹《ひょう》。野牛。自然豚《ワイルド・ボア》。鹿《しか》。土人娘。これらへの鉄砲による突撃。ア....
少年たち」より 著者:神西清
も言うようにため息をついた。彼はもう一度、カーチャのほうに目をあげて言った。 「野牛のむれが、アメリカの大草原を走ると地面がふるえるもんだから、野生の馬がびっく....
私本太平記」より 著者:吉川英治
も一と身代つくるつもりだ。……え、品の納入先はどこかって。そいつは、いえない。熊野牛王の誓文にかけて、これだよ」 と、口へふたをして見せて、禿鳶は笑った。そし....
私本太平記」より 著者:吉川英治
した。 「わが祖廟、北条氏にたいして、ちかって異心をはさみ奉らずというむねを、熊野牛王の誓紙にしたためて差出せい」 これはいやだといえる筋あいのものではない。....
黒田如水」より 著者:吉川英治
ていた。 そして、それらの人々に依って、官兵衛救出の決死組が結盟された。 熊野牛王の誓紙には、日本国中の大小|神祇、八幡大菩薩、愛宕山権現、ところの氏神にも....