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野遊
「野遊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
野遊の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
見においでになりました。すると同じ大和の、高佐士野という野で、七人の若い女の人が
野遊びをしているのにお出会いになりました。するとちょうど伊須気依媛がその七人の中....
「死者の書」より 著者:折口信夫
、誰となく、こんな事を考えはじめていた。此はきっと、里方の女たちのよくする、春の
野遊びに出られたのだ。――何時からとも知らぬ、習しである。春秋の、日と夜と平分す....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
嫁菜である。春日野は平城の京から、東方にひろがっている野で、その頃人々は打連れて
野遊に出たものであった。「春日野の浅茅がうへに思ふどち遊べる今日は忘らえめやも」....
「蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
、豊雄の傍に置き、そのうちに豊雄にすすめて結婚さした。 三月になって一家の者が
野遊びに往くことになった。真女児は、「我身|稚より、人おおき所、或は道の長手をあ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
うてん》な遊楽となった。
三 四人に四人
四十五年前の学生やうわ気女工らの
野遊びのさまは、今日ではもう想像するも困難である。パリーは今ではもはやその頃のよ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
に住むようになってから、一つ習慣ができてきた。彼らは時々、日の出を見に行くために
野遊びをやった。それこそ、世に出でんとする者と世を去らんとする者とにふさわしい穏....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
でいた。物売りなども出て、それはそれは大変なざわめきであった。お高は、信心よりも
野遊びに来たので、そのにぎわいは好ましくなかった。大行院《たいこういん》の拝殿へ....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
だろうと思われる。現にこの風習と、一緒にしてしまって居る地方の多い「山ごもり」「
野遊び」の為来りは、大抵娘盛り・女盛りの人々が、中心になっているのである。順礼等....
「曙覧の歌」より 著者:正岡子規
てのどかなれば、山川野辺のけしきこよなかるべしと巳《み》の鼓《つづみ》うつ頃より
野遊《のあそび》に出たりき、三橋といふ所にいたる、中根師質《なかねもろただ》あれ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
伯爵は大変お可愛いがりになって、ピカピカする燕尾服を着せて夜会のお供をさせたり、
野遊びに連れて行ったりしていたのですが、ある日そのパタシヨン・パタポンがむやみに....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
弁当を携えともに水を渡りて、あらかじめ期したる場所に至り舟をとどめて、男女適意に
野遊をなし、晩に至りて再び舟に乗じて帰る。当日切符より得たるところの金は、端舟と....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、この通り眼も不自由なため、水を与えることもできませぬ。近くの郷士の息子どもか、
野遊びに来た武家衆の兄弟かとも思われる少年達です。憚りですが一つお救いに行って戴....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いる。召使にいいつけて、すぐ風呂へ入れ、汗臭い狩衣を衫衣にかえさせるなど、まるで
野遊びから帰った子にするような世話だった。 そして、水のせせらぐ一亭に夕蚊遣し....