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量見
「量見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
量見の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
前たちの忠義をお褒《ほ》め下さるのは難有《ありがた》いが、手前|一人《ひとり》の
量見では、お恥しい方が先に立ちます。」
こう云って、一座を眺めながら、
「何故....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
い噂《うわさ》も聞いています。そんな男に引懸《ひっか》かるというのは一体どういう
量見《りょうけん》なのでしょう。………
「僕は小《こ》えんの不しだらには、呆《あ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
いた。………
「いくら商売柄だって、それじゃお前、あんまりじゃないか。だから私の
量見《りょうけん》じゃ、取り換えた方が好いだろうと思うのさ。」
「ええ、そりゃそ....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
》人だがね。上海《シャンハイ》にかれこれ三十年住んでいる。あんな奴は一体どう云う
量見《りょうけん》なんだろう?」
「どう云う
量見でも善《い》いじゃないか?」
「....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
なかったものらしい。
「ははあ、やっぱりそういうものでございますかな。手前などの
量見では、先生のような大家なら、なんでも自由にお作りになれるだろうと存じておりま....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
く本朝には類《たぐい》のない、邪宗の仏《ほとけ》に相違ございますまい。」と、私の
量見を言上致しますと、御姫様は美しい御眉《おんまゆ》をそっと御ひそめになりながら....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
すす》っていさえすれば、得脱《とくだつ》するように考えるのは、沙門にあり勝ちの不
量見《ふりょうけん》じゃ。世尊《せそん》さえ成道《じょうどう》される時には、牧牛....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
りません。しかも生後|三月目《みつきめ》に死んでしまっているのです。母はどう云う
量見《りょうけん》か、子でもない私を養うために、捨児の嘘をついたのでした。そうし....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
ちずに信じ切っていた。が、今になって考えれば、それは、弟を買いかぶった、虫のいい
量見《りょうけん》に過ぎなかった。いや、弟を見上げすぎたというよりも、沙金のみだ....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
ですね。僕はあいつを見る度に気味が悪くってたまりません。あいつはこの間もどう云う
量見か、馬頭観世音の前にお時宜をしていました」 「気味が悪くなるなんて、……もっ....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
、きっと調達出来るかどうか、当《あ》てになるものではございません。いや、わたしの
量見《りょうけん》では、まず賽《さい》の目をたのむよりも、覚束《おぼつか》ないと....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
行く間を縫って、受話器の底へ流れこむのです。始めの内は新蔵も、混線だろうくらいな
量見で、別に気にもしませんでしたから、「それから、それから。」と促し立てて、懐し....
「竜」より 著者:芥川竜之介
》建てた高札《こうさつ》にひっかかった鳥がありそうだくらいな、はなはだ怪しからん
量見で、容子《ようす》を見ながら、池のほとりを、歩いて居ったのでございますから。....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
を遠慮した茶屋の女房なぞとは、較べものにならなかったよ。」 「よくない、よくない
量見だ。」 と、法師は大きく手を振って、 「原稿料じゃ当分のうち間に合いません....
「魔性の女」より 著者:大倉燁子
げんな創作日記を書くなんて人を侮辱するにもほどがある。実に怪しからんよ。第一その
量見が僕には気に喰わないんだ。一人の男を全部自由にしようなんて自惚れも大概にする....