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金利
「金利〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金利の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼は昔の彼ならず」より 著者:太宰治
などにうるさくかかわり合うのがいやなたちだし、また敷金だとてそれをほかへまわして
金利なんかを得ることはきらいで、青扇も言ったように貯金のようなものであるから、そ....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
年喰い込むばかりであった。百石三千円と見、平年の漁獲高五百石と見て、一万五千円、
金利だけ損だが、それですめばまだいい方だった。大丸の借金はそうして積り積って行っ....
「親子」より 著者:有島武郎
ような態度で、にこやかな顔を見せながら、 「そりゃ……しかしそれじゃ全く開墾費の
金利にも廻りませんからなあ」 と言ったが、父は一気にせきこんで、 「しかし現在....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
役には、どうでもいい事だった。資本主義がきまりきった所だけの利潤では行き詰まり、
金利が下がって、金がダブついてくると、「文字通り」どんな事でもするし、どんな所へ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
立て、それらの方法で宿方借財返済の途を立てて来たが、近年は人馬雇い金、並びに借入
金利払い、その他、宿入用が莫大にかかって、しかも入金の分は先年より格別増したわけ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
は戸長役場へというふうに。従来吉左衛門時代からの慣習として本陣所有の土地は、他の
金利を見るような地主とは比較にもならないほど寛かな年貢を米で受け取ることになって....
「縮図」より 著者:徳田秋声
代にして数十万の資産を作るはずだが、事実はそう簡単には行かず、金主に搾られる高い
金利は、商売の常として仕方がなく、何かと理窟に合わぬ散り銭の嵩むのも、こうした水....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
れ段階づけられねばならない。例えば前にも云ったように、オーストリア学派の経済学は
金利生活者階級の経済学であり、それは
金利生活者の社会心理を媒介とすることを通して....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
というものも亦、実は矢張金融問題に過ぎないのだ。そして貧農民は他ならぬこの農村低
金利資金のおかげで、×××××られたり××××になったりしているのである。だから....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
る件である。 この第三のものは極めて抽象的な内容で、「資金の円滑なる流通および
金利の低下を計り産業の振興に資すること最も緊要なりと認む」という至極尤もなものだ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
《むだ》な生活を送りながら、わずかな費用で贅沢をしてるという心地を得てる、けちな
金利生活者だった。 小さいほうの部屋は、アルノーという子供のない夫婦者に貸して....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
を得ず、これがためにさらに二十万円くらいの資金を要し、合計五十万円にも及び、その
金利と償却、新たに嵩む照明費と税金、使用人の増加等を計算する時は、今日の売価をお....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
もう世を去ったある有名な断食奨励家は、月末の支払いは来月に延ばして、その間の
金利を貯うべし、書留郵便料十銭を節約するには一銭不足の郵便を出せば不足税とも二銭....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、どこの座主にも十分の資本金がないので、たとい少しぐらいの利益を収めても、とかく
金利に追い倒されるという苦しい立場にも置かれていたらしい。その上に場所が偏寄って....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
が夫のために自分から身を売りたいという心に惚れて、宜うがす、そういう訳なら判代や
金利を引かず、手取二百両に成るように致しましょうと、親類得心の上で相談が附き、証....