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金庫
「金庫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金庫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ん》をかけているのを見ると、この室へ忍びこんだ盗人《ぬすびと》らしい。室の隅には
金庫が一つ。
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金庫をこじあけている西洋人の人形。....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
同時に、電話に向っていた店員が、こう賢造の方へ声をかけた。店員はほかにも四五人、
金庫の前や神棚の下に、主人を送り出すと云うよりは、むしろ主人の出て行くのを待ちで....
「星座」より 著者:有島武郎
煙管《きせる》で吐月峰《とげっぽう》をたたきつけながら、自分のすぐ後ろにある座敷
金庫から十円札を二枚取りだし、乞食にでもやるように、それを園の前に抛《ほう》りだ....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
紳士ですよ。探偵なんて、どうだかあやしいものだ。一昨日の晩は、私のお預りしていた
金庫に手を懸けたやつです。そればかりじゃない。先生を脅迫しているのも、こやつの差....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
の一味は、群衆が、興奮した様子につけこんで、今度は、切符売場を襲撃したのだった。
金庫は、みるみる破壊され、銀貨や紙幣が、バラバラと撒き散された。群衆は恐さも忘れ....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
簿が喰出していた。四方が真黒に焦げたカード箱が投出されてる傍には、赤く焼け爛れた
金庫が防火の功名を誇り顔していた。四隅が焦げたカードやルーズリーフや書類が堆かく....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
もあり、まるで花嫁|御寮《ごりょう》の旅行鞄みたいであった。その上にも彼は、隅の
金庫を開いて中から取出した貴金属細工のついた帯留《おびどめ》や指環の箱、宝石入り....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
彼はその書類だけを鞄から抜きだして、彼が最も信頼するところの書斎の壁にはめつけの
金庫の中にしまった。鞄の方は、硝子戸棚の中に入れて、鍵をかけてしまった。 彼は....
「金属人間」より 著者:海野十三
ていた。 しかもそのドアは、どういう必要があってかわからないが、大銀行の地下大
金庫のドアのように、厚さが一メートル近くあるものさえあった。第三のドアが、いちば....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
。 「ああ、これだ、これだ」 卿の駈けよったのは、部屋の壁全部を占領している大
金庫であった。この中にこそ、金博士の重要書類がぎっしり入っているに違いない。 ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
、記録紙を机の上にのせると、ていねいに巻いていった。そうしてそれを大事そうに側の
金庫の中にしまった。その間、博士は一言も発しなかったが、それが終ると深いため息を....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
ンは無言で老人を部屋のなかに入れた。そして入口の錠をガチャリとかけ、その鍵を暗号
金庫のなかに収った彼は自分の手がブルブル武者慄いをしているのに気がついた。 そ....
「瘤」より 著者:犬田卯
派のものの投書によってらしかったが――抜打ち的に県から二人の役人がやって来て村の
金庫をあらためようとした。不意を食った村当局は周章狼狽、蒼白になって手も足も出な....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
に属するかもしれないが)毒蛇、毒虫による殺人も挙げることが出来よう。蛇は箪笥とか
金庫とかの中に隠しておくことも出来るし、更には花瓶とか書籍の間とか、シャンデリア....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
ろえて言った。 「そしておどろくじゃありませんか。その金貨は、どうも、ほうぼうの
金庫やぜに箱からとびだしてきたものらしいんですよ。村の銀行の
金庫からも、ちょうど....