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金棒引き
「金棒引き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金棒引きの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
乱の責任者であると断ずるは、あたらない。彼は寧ろ生る可き時を誤った人間である。借
金棒引きを迫って、一揆の頻発した時代だ。天下既に大変革を待って居たのである。 ....
「芝刈り」より 著者:寺田寅彦
は手足に蚊がとまって吸おうとするのを見つけると、静かにそれを追いのけるという事が
金棒引きの口から伝えられていた。そしてそれが一つの笑い話の種になっていた。私も人....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
由があるのである。 この関係が卑小な色々の興味と結び付いて展開すると、人の噂や
金棒引きのように、無責任な、即ち責任を社会自身における評判になすりつけて了う処の....
「理想の女」より 著者:豊島与志雄
口さで蔽った性質、そのままの象徴だった。 私はこういうことを覚えている。近所に
金棒引きの奥さんが居て、種々の噂を方々へ流布して廻っていた。その奥さんが、秀子の....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
ばらくしてわたしたちは夕食の食卓にすわった。食事は長くはかからなかった。なぜなら
金棒引きであるこのおばさんは、その晩ごくお軽少のごちそうしかしなかった。ひどい労....
「ムツェンスク郡のマクベス夫人」より 著者:神西清
、ということさ。」 「あたし何も、省みることなんかありゃしませんもの。そのへんの
金棒引きが、あること無いこと口から出まかせに言いふらす。その中傷沙汰を、一つ残ら....