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金満家
「金満家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
金満家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魔術」より 著者:芥川竜之介
になるのだから。」
「これじゃ一週間とたたない内に、岩崎や三井にも負けないような
金満家になってしまうだろう。」などと、口々に私の魔術を褒《ほ》めそやしました。が....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
ょうどその晩兼六園の席貸しな、六勝亭、あれの主翁《あるじ》は桐田《きりた》という
金満家の隠居だ。この夫婦とも、何者の仕業《しわざ》だか、いや、それは、実に残酷に....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
れるという考えは、その時分にはチットもなかったのです(満場大笑)。金を遺したい、
金満家になりたい、という希望を持っておったのです。ところがこのことをあるリバイバ....
「わが町」より 著者:織田作之助
枝はわいが殺したようなもんやなあ」 と、言った。 十日ばかり経った夜、界隈の
金満家の笹原から、ちょっと話があるからと、他吉を呼びに来た。 黒の兵古帯を二本....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
派にして殊に時計其他の持物も殆ど贅沢の限りを尽し何う見ても衣服蕩楽、持物蕩楽なる
金満家の主人にして若し小間物屋の店の者にでも見せたらば斯る紳士を得意にし度しと必....
「春昼」より 著者:泉鏡花
する機会がなけりゃ、おなじ畳の上で死ぬものを、憧れじにが洒落ています。 華族の
金満家へ生れて出て、恋煩いで死ぬ、このくらいありがたい事はありますまい。恋は叶う....
「獏鸚」より 著者:海野十三
に刺し殺されたのだ。錨健次は暁団から足を洗って、江東のアイス王と呼ばれている変人
金満家田代金兵衛の用心棒になっていた。ところが暁団では田代金兵衛の一億円を越える....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
山雀、雲雀などが、ばらばらになって唄っているから、綺麗な着物を着た間屋の女だの、
金満家の隠居だの、瓢を腰へ提げたり、花の枝をかついだりして千鳥足で通るのがある。....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
ょっと映画を見てきても渋い顔をする母が私の願いを許したのは、ゴルフとは華族とか大
金満家とか、特権階級というものの遊びで貧乏人の寄りつけないものだと人の話にきいて....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
成であろうと思われる。 大熊老人といえば、あの人かと誰でもがすぐ思い出すほどの
金満家であった。八十二歳になるというのに、腰一つ曲らず、流石に頭髪だけは霜のよう....
「妖怪談」より 著者:井上円了
い在宅でありまして、主人は早速出迎えました。彼について客間へ通りました。もちろん
金満家でございますから、家内万事整頓しておりまして、その室内の器やら間造り等、一....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
れども、窟の底には母に教えられた大切の宝が有る。之を持出して他に売れば、自分は大
金満家になれるのである。乞食を為ないでも済むのである。ここを立去る前に、先ず彼の....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
から神下しの坊さんには大変な金持があるです。現に
のごときは恐らくチベット中の
金満家といわれる位に金があるです。そこで大抵高等ラマの化身は多く貴族の子供とか、....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
より支弁する法あり。また、臨時再建費と称して有志の寄付を請うことあり。そのほか、
金満家より不時に土地または金円を献納することありという) 僧侶の月給は、寺院の....
「婚期はずれ」より 著者:織田作之助
て女学校へ入れた。これにはひとびとは駭いた。その界隈で娘を女学校にいれているのは
金満家の矢崎だけだった。そのことが僅かにおたかの心を慰めた。 おたかは娘たちが....