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「釘付け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

釘付けの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゆず湯」より 著者:岡本綺堂
たので、徳さんは妹が窓から危険な物を投げ出さない用心に、露地にむかった窓の雨戸を釘付けにしてしまったのであった。お玉さんは内から窓をたたいて何か呶鳴っていた。 ....
青木の出京」より 著者:菊池寛
。それはほんの一瞬時だった。青木だ! と気がつくと、彼の脚はぴったりと鋪道の上に釘付けにされたように止まってしまった。が、釘付けにされたものは、彼の脚ばかりでは....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
たので、徳さんは妹が窓から危険な物を投げ出さない用心に、路地にむかった窓の雨戸を釘付けにしてしまったのであった。お玉さんは内から窓をたたいて何か呶鳴っていた。 ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
するかな」 ところが、その途中通りすがりに、階下の図書室の前まで来ると、法水は釘付けされたように立ち止ってしまった。熊城は時計を眺めて、 「四時二十分――も....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
引力の平衡点に吸込まれて、あのように堆積するのだ。あのようになると、地球と月とに釘付けされたまま、もう自力では宇宙を飛ぶことはできなくなるのだ。引力の場が、あす....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
れた。そのかくし鈴は人間が楽にはいられるくらいの大きさで、鉄の締金と鋲とで厳重に釘付けにされていた。それらをはずして、下の部屋へ降りてみると、その構造には別に怪....
風波」より 著者:井上紅梅
管の外に一つのお碗を持って来た。彼は晩飯の席上で九斤老太に向い、このお碗を城内で釘付けすると欠け口が大きいから銅釘が十六本要った。一本が三文で皆で四十八文かかっ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
物をすっかり外へお出しになって、この船室の戸へ四インチ釘を五、六本たたっ込んで、釘付けにしておしまいなさるほうがよろしゅうござんすぜ。そうすれば、もうこの船室か....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
見るでもなく、儀右衛門は懐中から、一枚の紙片を取り出した。 それには、思わずも釘付けするような力があったと云うのは、いつぞやクイロスの画中、双生児の足首に捺さ....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
。 ところが、それから十分もしないうちに、竪坑口で逃げ惑っている人びとを思わず釘付けにするような、不意にグラグラッと異様な地響きが、滝口坑全盤にゆるぎわたった....
幽霊」より 著者:小野佐世男
思われたが、奇妙なことには、部厚い板で蓋がされ、おまけに大きな釘で開かないように釘付けにされていた。釘はすっかり錆付いてほこりを浴びていた。もちろん他に水道の設....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
旨により当法廷は、上述犯罪の廉をもって、右ダニエルを首手|枷に掛け、その耳を枷に釘付けとし、その額には左の文言を認めたる紙片を貼布すべきことをここに宣告し、命令....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
、ともすれば清水のことが想い出される腑甲斐ない心を何かの強い刺戟で眼の前の境遇に釘付けにして貰うことは、寧ろ必要とするところでもあったので、笞を嬉ぶ贖罪者の気で....
女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
て参ろうと存じます。名誉ある人妻として持って参ろうと存じます。わたくしは十字架に釘付けにせられたように、自分の恋愛に釘付けにせられて、数多の創から血を流していま....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
太平が、万事現状維持の政策によって保たれました結果として、彼らはその落伍の地位に釘付けられて、それが年代を経るにしたがって、ますますはなはだしくなったというにす....