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鉛直
「鉛直〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鉛直の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「インドラの網」より 著者:宮沢賢治
ふどう》するばかりだ。だからあの天衣《てんい》の紐《ひも》も波《なみ》立たずまた
鉛直《えんちょく》に垂《た》れないのだ。) けれどもそのとき空は天河石《てんが....
「浮世絵の曲線」より 著者:寺田寅彦
の線の集団全体を載せる台のような役目をしていると同時に、全体の支柱となるからだの
鉛直線に無理なく流れ込んでいる。それが下方に行って再び開いて裾の線を作っている。....
「踊る線条」より 著者:寺田寅彦
描いては消える。トリラーの箇所は数条の波線が平行して流れる。 第二のテーマでは
鉛直な直線の断片が自身に並行にS字形の軌跡を描いて動く。トリオの部分は概して水平....
「藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
から二三日たって気がついて見ると、一つは紙ひもがほどけかかってつぼみの軸は下方の
鉛直な茎に対して四五十度ぐらいの角度に開いて斜めに下向いたままで咲いていた。もう....
「青年」より 著者:森鴎外
此処は道が丁字路になっている。権現前から登って来る道が、自分の辿って来た道を
鉛直に切る処に袖浦館はある。木材にペンキを塗った、マッチの箱のような擬西洋造であ....
「喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
の修業をつづけて来たかもしれない。 羅宇の真中を三本の指先で水平に支えて煙管を
鉛直軸のまわりに廻転させるという芸当も出来ないと幅が利かなかった。これも馬鹿げて....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
然石を直に自然石の上に
倒し掛けて、積み上げた石垣とは違う。あっちでは
何もかも
鉛直に、水平に、規則正しく遣ってある。
外から見なさるが好い。鋼鉄を磨いたように....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
流体力学の知識から分るように、水平に近い位置を保ちながら落ちて来るはずで、その時
鉛直線を軸として螺旋形《らせんけい》の道に沿って廻りながら落ちて来る。この廻転運....