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銀子
「銀子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
銀子の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
にレヴュー「銀座の柳」の幕が上った途端、二階の客席からそう奇声があがった。 「東
銀子頑張れ!」 知らぬ人は、東
銀子とは舞台の前方へ一人抜け出してチャールストン....
「断橋奇聞」より 著者:田中貢太郎
」 世高は懐から金を出して、それを老婆の袖の中にすばしこく入れた。それは二錠の
銀子であった。 「お婆さん、私はまだ妻室がないから、媒人をたのみたいが」 老婆....
「縮図」より 著者:徳田秋声
晩飯時間の銀座の資生堂は、いつに変わらず上も下も一杯であった。
銀子と均平とは、しばらく二階の片隅の長椅子で席の空くのを待った後、やがてずっと奥....
「寺坂吉右衛門の逃亡」より 著者:直木三十五
がとこ、重みがあるぞ) そう感じると同時に、左右を注意して包を開いてみた。白い
銀子が光っていた。十両以上あるらしかった。 (十両くれたって有難くねえや――) ....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
であります。鉄や銅のように世帯向きの実用式性格を御自慢の向きもあれば、上流向きの
銀子さんや金子さんを以て自ら任じておいでになる方もあります。又は御自分を水晶と見....
「自殺」より 著者:蘭郁二郎
対する呪咀と、ああ、それはなんといういたましい思い出であろう。彼は幾度か彼の女|
銀子の幻像を撲倒し引千切りしてきたのだが……と同時に、又自分自身を嘲笑する言葉も....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
かえ」
又蔵は、中を覗いてから
「おやっ」
と、いって、掌へ開けた。小判と、
銀子とが混っていた。
「ございますよ、八両余り」
「八両?――少し、多いではない....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
名を命ける。それから命名式の当日はその親族、朋友らからして酒肉あるいは衣服または
銀子等の贈物をして来る。で、その祝賀のために来たところの人々にはこっちでも茶、酒....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
わざ、吉田山から呼んでおいた兼好法師へ、彼はいろんな物を立ちぎわの布施に贈った。
銀子、布、茶、料紙、穀類など、持ちきれないほどなものを、家来を付けて、持たせて帰....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
奉行を呼びにやられた。 「いくらある。城内の蓄えは」 金奉行は、即答して、 「
銀子七百五十貫、金子八百余枚ほどござりまする」 「それを皆、蜂須賀彦右衛門に渡せ....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
しぶり心にかすかな明るみさえ覚えていた。 「その間の、お小費」 と、阿能十は、
銀子を二粒三粒、かれの手に渡し、すぐ橋袂の町駕籠を自分でよんで―― 「おい。番町....