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銃眼
「銃眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
銃眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「陣中日誌(遺稿)」より 著者:山中貞雄
だ」 「……………」 宣撫班、城下におどり出る ヒロイン 赤児を救けて死ぬ
銃眼をのぞく女 見た眼の
銃眼の彼方男走って切れる 女次の
銃眼へ。(移動) ....
「倫敦塔」より 著者:夏目漱石
壁の厚さ一丈五尺、四方に角楼《すみやぐら》が聳《そび》えて所々にはノーマン時代の
銃眼《じゅうがん》さえ見える。千三百九十九年国民が三十三カ条の非を挙げてリチャー....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
激止まず、また流言ありて、今にも薩長の兵が二条城を来襲して来ると云うので、城壁に
銃眼を穿ち始めると云うさわぎである。 慶喜は、このまま滞京していてはいかなる事....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
んさい》。石を積みて、絶壁の上に張り出したる物見台。下手、一段高き石畳の縁には、
銃眼のあいた低い堡塁《ほうるい》。堡塁の傍らに、旗竿を立て、黄色の地に、白の半月....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
急の場合には四十人くらいの人数を収容出来たし、四方とも壁に小銃射撃が出来るように
銃眼を穿ってあった。小屋の周り中は樹木を伐り払って広い空地にしてあり、その上にま....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
イヴとを示す雑色の切りはめ細工、不調和な色の瓦《かわら》でふいた家根、最上階には
銃眼をうがち、頂上には異形の動物をすえ、一方には窓が一つもないが、他方には突然相....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
お再び戦争を待ってるかのように見える。種々な高さの所にイギリス兵があけた三十八の
銃眼がなお残っている。十六番目の
銃眼の前には、イギリスの二つの花崗岩《かこうがん....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
している。――サン・メーリー修道院だけでも六百の人数がいて、会堂の中に立てこもり
銃眼をあけている。――歩兵らには安心ができない。――アルマン・カレル(訳者注 有....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
でいた。凹凸《おうとつ》し、錯雑し、鋸《のこぎり》形をし、入り組み、広い裂け目を
銃眼とし、それぞれ稜角堡《りょうかくほう》をなす多くの築堤でささえられ、そこここ....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
狩りの小屋だけに素晴らしく厳重に造られてある。四方の板壁には規則正しく三つずつの
銃眼が造られてあるし正面の扉などは錆びてこそおれ鉄の一枚板でつくられてある。 ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
出すその荘館《シャトウ》というのは、※」に傍点]門は崩れ鉄扉は錆び、前面の壁は頂
銃眼《クレノオ》のあるあたりまで、猫蔦《ねこつた》の茂るにまかせた見るからにすさ....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
子は見えず、翩翻として広い中庭に乱舞しているように見える。城壁のような無骨な壁と
銃眼のような窓の並んでいるその単調な眺めの中に、計らずも黄蝶の舞を見出でたという....