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「銅像〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

銅像の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
松江印象記」より 著者:芥川竜之介
満足ばかりではない。自分は天主閣を仰ぐとともに「松平直政《まつだいらなおまさ》公銅像建設之地」と書いた大きな棒《ぼう》ぐいを見ないわけにはゆかなかった。否、ひと....
路上」より 著者:芥川竜之介
の鼻を打った。二人ともほとんど同時に顔を挙げて見ると、いつかもうディッキンソンの銅像の前にさしかかる所だった。丁子は銅像をめぐった芝生の上に、麗《うら》らかな日....
樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
らの崇拝する日蓮上人《にちれんしょうにん》の信仰を天下に宣伝した関係から、樗牛の銅像なぞを建設しないのは、まだしも彼にとって幸福かもしれない。――自分は今では、時々こんなことさえ考えるようになった。....
婦系図」より 著者:泉鏡花
族、頂へ上ったら、思いがけない人を見よう。 これより前、相貌堂々として、何等か銅像の揺ぐがごとく、頤に髯長き一個の紳士の、握に銀の色の燦爛たる、太く逞き杖を支....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
部に属してはいるが――歩行悩んで、今日は本郷どおりの電車を万世橋で下りて、例の、銅像を横に、大な煉瓦を潜って、高い石段を昇った。……これだと、ちょっと歩行いただ....
古狢」より 著者:泉鏡花
高く台を蹈んで立った――糶売の親仁は、この小春日の真中に、しかも夕月を肩に掛けた銅像に似ていた。 「あの煙突が邪魔だな。」 ここを入って行きましょうと、同伴が....
黒百合」より 著者:泉鏡花
上に、裳を撮上げた豪傑造り。五分刈にして芋のようにころころと肥えた様子は、西郷の銅像に肖て、そして形の低い、年紀は二十三。まだ尋常中学を卒業しないが、試験なんぞ....
歯車」より 著者:芥川竜之介
時代順に連ねた長篇だった。僕は火の粉の舞い上るのを見ながら、ふと宮城の前にある或銅像を思い出した。この銅像は甲冑を着、忠義の心そのもののように高だかと馬の上に跨....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
起した。 「また火事か!――いや、火事じゃない。あれは、あすこに、大きな坊さんの銅像がある。それに夕日が当るんだよ。」 月の御堂のあとという、一むらの樹立、し....
西航日録」より 著者:井上円了
翌二十九日の早朝アムステルダムを発し、ハーグに至り博物館を一覧し、スピノザ翁の銅像に参拝す。 遠尋遺跡入蘭東、像立海牙城市中、身起賤民成碩学、応知翁亦一英雄。....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
う。また、同翁の洗礼を受けたる寺院、教育を受けたる学校あり。そのほか記念の劇場、銅像等あり。エーボンと名づくる一帯の清流、その傍らに走る。ロンドンより往復二百五....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
弁会に関係して居たものだから、雄弁会主催という事で学生大会をやった。 大隈侯の銅像の前に五、六千の学生が集った。今は故人の安達正太郎君という雄弁会の幹事が出て....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
持っている鉄棒が問題になり乱闘に発展した。 やがて不気味なふん囲気の中に大隈侯銅像前で学生大会が開かれ、私が「自由の学府早稲田大学が軍閥官僚に利用されてはいけ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
たころである。世間はさわがしく、東京では日比谷原頭の焼打ち事件、神戸では伊藤公の銅像を倒し、その首になわをかけてひきずり回す騒ぎもあった。民族の青春時代の、若々....
茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
の七月十一日(午後零時――四時)のスタムプが押してある、楠木正成が馬に乗っている銅像を図案化した模様が左の肩に赤色で印刷した弐銭の普通の葉書である。 さて、昭....