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鋳込
「鋳込〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鋳込の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猫の踊」より 著者:田中貢太郎
弾を鋳ていた。火鉢に掛けた小さな鋳鍋の中にどろどろになった鉛を、粘土で造えた型へ
鋳込んでいた。 備後は弾を十個位造えるつもりであった。彼は鋳鍋の柄を持って
鋳込....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
の多い自身に引き較べて思いやっていた。さりとて信仰なしに宗教の規範や形式に自身を
鋳込むのも空々しかったし、何か学術の研究に没頭するというのも、柄にないことであっ....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
の会社を除いては)――ということになっている。九ポの方は、もう大ぶ磨滅したから、
鋳込《いこみ》直しをしなければならない。 二十八 百姓弥之助は毎....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、拙者にとっては、あくまで母上です」
と源三郎は、鯱《しゃち》が鉛《なまり》を
鋳込《いこ》まれたように、真っ四角にかたくなって、
「おっしゃりたいだけのことを....
「浚渫船」より 著者:葉山嘉樹
間、お前はどうして食う。裁判費用をどこから出す。ヘッヘッヘッ」と、吉武有と云う、
鋳込まれたキャプスタン見たいな、あの船長奴、抜かしやがった。抜かしやがった。畜生....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
うが、師を持たないために、益もあった。
それはなにかといえば、既成の流派の形に
鋳込まれなかったことである。彼の剣法には従って形も約束も、また極意も何もない。六....