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鍛冶
「鍛冶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鍛冶の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
かと思うほど、怪しい姿に見うけられました。
するとその時、私の側にいた、逞しい
鍛冶《かじ》か何かが、素早く童部《わらべ》の手から竹馬をひったくって、
「おのれ....
「少年」より 著者:芥川竜之介
一通りではない。保吉はきょうもふだんの通り、ポケットに入れてある本を出した。が、
鍛冶町《かじちょう》へも来ないうちにとうとう読書だけは断念した。この中でも本を読....
「姪子」より 著者:伊藤左千夫
》も刈っねばなんねい……山刈りを一丁に草刈りを二丁|許《ばか》り、何処《どこ》の
鍛冶屋《かじや》でもえいからって。 おやじがこういうもんだから、一と朝起きぬき....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
った火を彼らに授け、また種々のルーネン(Runen)や芸術を教えた。農業、牧畜、
鍛冶その他の手工、パン製造、それから建築術や狩猟やまた防御の術を授けた。彼は結婚....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
二博士。大八車のように大きい男は、山名山太郎といって、印半纏のよく似合う、郊外の
鍛冶屋さんで、この二人は、帝都爆撃の夜、新宿の暗がりの中で知合いになり、助け助け....
「恐竜島」より 著者:海野十三
ときにさらさらと、エンジンのような音を出す。だからケンは、急に心配になった。 「
鍛冶屋《かじや》のとんてんかんというあの音は好きらしい。蓄音器のレコードにあるじ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
。そして、将棋さし二人男のほうをつくづくみていたが、急に飛びあがった。 「ああ、
鍛冶屋のおじさんだ、兼吉君のお父さんだッ」 それは旗男の東京の家の崖下に、小さ....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
々々した白縮緬の兵児帯とが私の頭に残っていました。彼はまだその時までは、新宿辺で
鍛冶屋の職人をしていたのです。 彼が、しげしげと私の家に来るようになったのは、....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
で、しかも苦労人だと聞いたが違いない。……話の中に、田舎から十四で上京した時は、
鍛冶町辺の金物屋へ小僧で子守に使われた。泥濘で、小銅五厘を拾った事がある。小銅五....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
の水が鐘を鍛えるのに適するそうで、釜、鍋、庖丁、一切の名産――その昔は、聞えた刀
鍛冶も住みました。今も
鍛冶屋が軒を並べて、その中に、柳とともに目立つのは旅館であ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の第三番目の子で、ミケルという世間には余り多くない名前であった。父のジェームスは
鍛冶職人で、身体も弱く、貧乏であったので、子供達には早くからそれぞれ自活の道を立....
「画道と女性」より 著者:上村松園
、三番謡の集りをするのがあるので、この頃謡曲に身を入れています。この次の会には小
鍛冶の脇が私の役に振当てられたりしているが、出来ないまでもそうして役が当てられた....
「妖怪談」より 著者:井上円了
、金の帽子をかむれば狐は入ることができぬに相違ないというので、ただちに金の帽子を
鍛冶屋へ注文いたしました。その後は、寝てもさめても、常にこの金の帽子をいただいて....
「迷信解」より 著者:井上円了
になると狸の腹鼓の音がするとて、騒ぎ立てしことがあるに、よくよくただしてみれば、
鍛冶屋の鞴の音であったということじゃ。また、東海道線路の汽車が深夜汽笛を聞き、ほ....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
がすっかり明けはなれ、明るい太陽の光がまばゆくかがやきはじめると、黒馬旅館には、
鍛冶屋のウォッジャーズ、雑貨屋のハクスターがよび集められた。 しかし、だれひと....