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「鍛練〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鍛練の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
月蔵という経がありますね。しかし、登行には科学的準備が要ります。もちろん、科学的鍛練、経験もものをいいます。僕は、これでも氷河とは十年も暮してますが、あの、『天....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
いませんでした。お互いに、いらぬ潔癖さがつき纏《まと》っていて、私達はまったく不鍛練でございましたわね。(以下四七一字削除)しかし、その中でただ一つ、はっきりと....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
謙信は尖鋭にして果断、実にいい取組みで、拳闘で云えば、体重の相違もなく、両方とも鍛練された武器を持っていたわけであるからこの川中島の合戦も引分けになったのは、当....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
左右の敵を左右に追い込み、一人となった小一郎はここで気息を抜くような、そんな不鍛練な武士ではない。ピッタリと大岩へ背をもたせ、敵、眼前にあるがよう、グッと前方....
怪しの館」より 著者:国枝史郎
かもって拙者など、お相手すること出来ませぬ。先刻の平打ちも見事のもの、十分武道ご鍛練と見受けた。ついてはお願い、お聞き届けくだされ。……ずっと進むと裏門になりま....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
、それに横蔵は、波浪のような爆笑をあげた。 「いやいや、火砲とは申せ、運用発射を鍛練してこその兵器じゃ。魯西亜の水兵どもには、分度儀も測度計も要らぬはずじゃ。水....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
で云ったものである。 「大方の貴婦人というものは、時々紳士と泊まるものだ。それも鍛練の一つじゃないか。何の私が怒るものか。また怒り切れるものでもない。第一お前は....
郷介法師」より 著者:国枝史郎
来を率いて、馬場で馬術の調練をした。 「郷介」と治部は声を掛けた。 「其方馬術は鍛練かな?」 「は、いささか仕ります」 岡郷介は微笑して云う。 「では、一鞍せ....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
、社会生活という面からいうと、驚くべき狭い範囲に閉じ籠って、高度な、厳しい精神の鍛練が、火花を散らすように行われる交友関係を自然敬遠する傾きのあることです。この....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
た。彼にとっては虎も豹も恐ろしいものではなくなった。性来壮健の肉体が蕃地の気候に鍛練され猛獣と格闘することによって一層益※壮健になり猿族と競争する事によって彼は....
剣侠」より 著者:国枝史郎
ぜいのところ免許ぐらい、しかるに一方壮年武士の方の伎倆は、どっちかというと武道不鍛練の、浪之助のようなものの眼から見ても、恐ろしいように思われる程に、思い切って....
「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
型の均整美に接近して来るのだ。 その中でも姿態の方から観察すると、労働者が習熟鍛練した業務の三昧に入っている時には、その体の構え、動作の位取り、心持ちの静かさ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ところで撚をかけるという具合にして糸を拵えるのですから太い糸しか出来ない。余程|鍛練して上手になった人が、まずむらのない細い糸を拵える位のもので、その細い糸とい....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
曲がよいというので観世流を習ったりして声を練った結果、現在の声となった。これらの鍛練は大きな声と持続性の研究であり、おかげで私は水も飲まずに二、三時間の演説をや....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ただに素朴な農民の歌謡だぐらいのものでなかろう。立派に短歌道の上からも教養があり鍛練も経ている。人数からいっても歌人としての価値から見ても、恐らくこれほど高い民....