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「鎌倉山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鎌倉山の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
家の秋はまたひとしおの風情じゃのう。 かつら 馴れてはさほどにもおぼえませぬが、鎌倉山の星月夜とは事変りて、伊豆の山家の秋の夜は、さぞお寂しゅうござりましょう。....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
の万屋ぐゎらりと破産。 (日本永代蔵、巻五の五、三匁五分|曙のかね) 裸川鎌倉山の秋の夕ぐれをいそぎ、青砥左衛門尉藤綱、駒をあゆませて滑川を渡り、川の真中....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
) 上毛野伊奈良の沼の大藺草よそに見しよは今こそまされ (同・三四一七) 薪樵る鎌倉山の木垂る木をまつと汝が言はば恋ひつつやあらむ (同・三四三三) うらも無く....
常識」より 著者:豊島与志雄
或る要求をもちだした日のことを、あなたは覚えているだろう。あの日の午後、私たちは鎌倉山のロッジの前で自動車を棄てた。ロッジは何かの普請中でしまっていたが、私たち....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
た。「牛はおとなしいから、背中で踊ったって大丈夫ですよ。」 この頃は日は長い。鎌倉山の若葉をながめながら、牛の背にゆられて行くのは、いかにも初夏の旅らしい気分....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ったことを記憶している。一番目は中村宗十郎が大阪から上って来て、彼が得意の「有職鎌倉山」を出し、中幕は団十郎の「白髪染の実盛」と「船弁慶」であったが、一番目では....
加波山」より 著者:服部之総
となくおちついて、奥の一間が産室にあてられているらしい。今度気づいたことは、私が鎌倉山に疎開していらいその谷々の古い農家に見ている構造と、この桜井家の構造と、手....
望郷」より 著者:服部之総
る。牛にとってさぞかし冬はつめたいだろうと思われるこのアメリカ型鼻輪は、いまでは鎌倉山の朝鮮牛もつけているので私はおぼえていたのである。一見腕輪そっくりで、はめ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
うございましたが」 「そうか。ではそこで」 高氏は、奥へ通った。そして初めて、鎌倉山のしたたりや、閑かな林泉に耳を洗われた。 すると夕刻頃、また、べつな老臣....
私本太平記」より 著者:吉川英治
おれ」 「いや、ぜひとも、おつかわしを」 「なんの、武者所の簿を繰れば、まだまだ鎌倉山の将は綺羅星だ。わけて、当然出陣せねばならん者が、軍勢発向もよそに、いまだ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
を呈し、そしてそれぞれな長屋や武具倉へ別れ別れに群れをくずした。昼の澄んだ空に、鎌倉山は森としていた。黒い大きな鎌倉蝶も飛ぶ季節である。 まもなく、高ノ師直は....
銀河まつり」より 著者:吉川英治
添って、村の煙火師ばかり、老若およそ七十余名もいようか、黒々と居流れたありさま、鎌倉山のごとく綺羅星ではないが、なかなか物々しい評定ぶりである。 兵助はもう六....