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「鎖国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鎖国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
。丁度嘉永の六年に亜米利加船《あめりかぶね》が日本へ渡来をいたしてから、諸藩共に鎖国攘夷などという事を称え出し、そろ/\ごたつきはじめましたが、町家《ちょうか》....
小田原陣」より 著者:菊池寛
けて見送ったと云う。 こんな一種の稚気にも、如何にも秀吉らしい豪快さがあって、鎖国時代以後のいじけた将軍の行列なんかには到底見られぬ図であろう。 その上途中....
近時政論考」より 著者:陸羯南
来の希望に至りてまた二派に分裂するは自然の状勢とや言うべき。当時日本人民は新たに鎖国時代より出でて眼前に世界万国といえるものを見、そのはなはだ富強なるに驚きてほ....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
スピロヘーテンパリーダが忽ちにして全世界を侵略するに至ったのも戦争のせいである。鎖国の別天地、日本を侵略するに最も多くの時間がかかったとはいえ、ヨーロッパの侵略....
安吾下田外史」より 著者:坂口安吾
不便さがあるのである。通商はしたいが、外蛮の風を膝元に近づけたくないという神経は鎖国日本の特色で、下田選定はその神経のタマモノであった。 当時日本と同じように....
戦争論」より 著者:坂口安吾
は、被害以上となる筈である。 徳川以来、否、記紀時代以来からわだかまる独尊性や鎖国性に、ともかく、はじめて、正しい窓をあける機会を得た。まだ機会を得たというだ....
戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
どが悪の本体なのである。 このことは、過去の日本が、外国の力なしには封建制度も鎖国制度も独力で打破することができなかつた事実、個人の基本的人権さえも自力でつか....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
事情を調べたのである。その結論として、徳川家の日本統治を万代不易たらしむるには、鎖国がなによりカンタンで、心配のタネがないにきまってるさ。万里の海をへだてた外国....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
の口で、大きな河には橋を造らせず、渡し舟まで禁じるという警戒万全主義であるから、鎖国だとか切支丹宗門断圧は彼の主義政策の当然な一ツの結論。わが子親類縁者参謀功臣....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
の性能から、根附のような彫刻も始まり、江戸時代には隆盛を極めたようです。あたかも鎖国時代の事で、外国の影響は少しも蒙らないで発達しましたから、西欧人が珍重して研....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
れていた。かれらが局外者の作物に対して敬遠主義を取っていたのも、あながちに一種の鎖国的思想とばかりは言えない。素人には満足な劇が書けないという信念がかれらの頭に....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
チベットは厳重なる鎖国なり。世人呼んで世界の秘密国と言う。その果たして然るや否やは容易に断ずるを得....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
はそれは見られぬ。もっとも我が日本では、多年外国との交通が比較的少く、ことに近世鎖国攘夷の思想からして、外国人を非常に卑しみ、日本人のみが神様の子孫であって、外....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
であり、堕胎、間引き等による人口調節が盛んに行われた為にほかならぬ。これは幕府が鎖国主義を採って、日本国内で自給自足の政策を実行したのと、一つは万事が現状維持で....
味覚の美と芸術の美」より 著者:北大路魯山人
なるほど、科学の進歩や工業の発達においては彼らが秀れていた。しかし、それは日本が鎖国という特別の事情が存在していたからであって、一度彼らと文通するや、たちまちに....