鎮定[語句情報] »
鎮定
「鎮定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鎮定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ってようやく納まり、乱が起きてからまる四月め、寛永十五年の二月には曲がりなりにも
鎮定したので、おひざもとの江戸の町にも久かたぶりに平和がよみがえって、勇みはだの....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
わずかに十四歳にして戦陣に出で、十九歳にして長尾家を相続し、春日山城に拠り国内を
鎮定し、威名を振った。 しかし、謙信が上杉氏と称したのは、越後の上杉氏の嗣とな....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
所の方に当り一道の火気を発し、甚だ騒々|敷候間、是阪兵への内応と申居り候間、忽に
鎮定、その内に伏見の砲声も追々遠く相成り、京軍勝利の様子に相成り候まゝ終夜砲声|....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
もにせざることを不満としてこれを痛く非難するに過ぎざるがごとし。されば西南戦争の
鎮定とともに彼らはその旗幟を撤して、また前日のごとく危言激論を作さざるに至れり。....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
士を載せた船が大坂方面からその夜の中に兵庫の港に着いた。おそらく京坂地方もすでに
鎮定したので、関税その他を新政府の手に収めることを先務として、兵庫開港場警衛の命....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
床下の女 宋の紹興三十二年、劉子昂は和州の太守に任ぜられた。やがて淮上の乱も
鎮定したので、独身で任地にむかい、官舎に生活しているうちに、そこに出入りする美婦....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
御承知をねがいます」 竹人、木馬 宋の紹興十年、両淮地方の兵乱がようやく
鎮定したので、兵を避けて江南に渡っていた人びともだんだんに故郷へ立ち戻ることにな....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
的に拘禁した。そして警察力のほかに兵力までも動かしてそしてようやくのことでそれを
鎮定した。 この土人の組合は職業的にも組織されているが、また宗教的にも組織され....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
いた。一八三〇年以来、ここかしこに小さな局部的暴動が起こっていた。それらは直ちに
鎮定されたがいつも再び起こってきて、下層の広大なる大火を示すものであった。何か恐....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。」
アンジョーラは暴動の真の将帥だったが、言葉もそれにふさわしかった。反軍と
鎮定軍とは同等の武器で戦ってるのではない。反軍の方は早く力を失いやすいものであっ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
えられた。しかし、いずれにせよ閉鎖の運命はまぬがれないだろう。内乱状態が間もなく
鎮定されるにせよ、ながくつづくにせよ、また、いずれの派閥によって勝利が占められる....
「正月の思い出」より 著者:岡本綺堂
かりますといって別れたが、私はその後再び吉田君に逢う機会がなかった。吉田君は台湾
鎮定に出征して、その年の七月十四日、桃仔園で戦死を遂げた。青山墓地の別れがこの世....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
ろう。 かくて鎌倉時代の末葉に至り、その配下の蝦夷ら蜂起して幕府も容易にこれを
鎮定する能わず、社寺に静謐を祈祷して文保二年のころいったん法験を見た(『称名寺文....
「「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
には時に平和手段に破綻を生じ、為に先住民の暴動を惹起して、国家の威力を以てこれを
鎮定せねばならぬ場合も少くはなかった。所謂征夷の軍これである。これが為に短見なる....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
を起し、按察使紀広純を殺すという大騒ぎになりました。その勢強く、官軍容易にこれを
鎮定する事が出来ません。征東将軍紀古佐美が、今の江刺郡あたりの蝦夷と戦った際の如....