鎮撫[語句情報] » 鎮撫

「鎮撫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鎮撫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
た。 二人の首が、家老蘆沢伊織、彦坂小四郎の手で、その時姫路まで下っていた四国鎮撫使、四条侍従、四条少納言の陣営へ届けられた。 土佐の兵、丸亀藩の兵は、高松....
乱世」より 著者:菊池寛
というのであった。 恭順東下の議論は、二日にわたって決しなかった。そのうちに、鎮撫使の橋本少将、柳原侍従が、有栖川宮の先発として、京師を発したという知らせが早....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
からあとへと、入りかわり立ちかわり押しかけては、時代逆行の珍現象を呈した。それを鎮撫するのに、陸軍大臣に麻布第三連隊に総動員を命ずるという前代未聞の大騒ぎが起っ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
いたから、機運が動いて来たと思うのは大違いさ。機運が動いたからこそ、薩州公などは鎮撫に向かって来たし、長州公はまた長州公で、藩論を一変して乗り込んで来た。そりゃ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
主の目代として、八月十日に水戸の吉田に着いた。ところが、水戸にある三左衛門はこの鎮撫の使者に随行して来たものの多くが自己の反対党であるのを見、その中には京都より....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
時はあだかも江戸開板の新聞紙が初めて印行されるというころに当たる。東征|先鋒兼|鎮撫総督らの進出する模様は、先年横浜に発行されたタイムス、またはヘラルドの英字新....
安重根」より 著者:谷譲次
走り込んで来る。禹徳淳、白基竜、黄成鎬は渦中に割りこんで大声に怒鳴り、手を振り、鎮撫しようと努める。 柳麗玉 (朴鳳錫を止めて)何をするの? 静かに話してわから....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
し、巡査が饅頭を食っているのを見ては喝采した。 小原はきわめて手際よくかれらを鎮撫した、かれは平素沈黙であるかわりにこういうときにはわれ鐘のような声で一同を制....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
詰め寄りながらも、同時にわれわれを崇《あが》め恐れて、荒れさわぐ数億の羊の群れを鎮撫《ちんぶ》することのできる偉大な力と知恵とを持ったわれわれを、誇りとするに至....
」より 著者:織田作之助
と階下とに別れて勢揃いしているところへ駈けつけてきたのは同じ薩摩|訛りの八人で、鎮撫に来たらしかったが、きかず、押し問答の末同士討ちで七人の士がその場で死ぬとい....
甲州鎮撫」より 著者:国枝史郎
代佐藤駿河守殿を征め、甲府城を乗取ろうとしているのじゃ。そこで我々新選組が、甲州鎮撫隊と名を改め、正式に幕府から任命され、駿河守殿を援け、甲府城を守る事になり、....
開運の鼓」より 著者:国枝史郎
いという重大の役目を持っていたが強硬なる非戦論の主謀者として逸り立つ旗本八万騎を鎮撫しなければならなかった。彼は官軍に内通している獅子身中の虫と見られ、ある夜の....
夢のお七」より 著者:岡本綺堂
ったのは、その年の四月中旬であった。 彰義隊らとは成るべく衝突を避けて、無事に鎮撫解散させるのが薩長側の方針であったから、直ぐには攻めかかって来ない。彰義隊士....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
珍事にして、これを断行するには非常の勇気を要すると共に、人心を籠絡してその激昂を鎮撫するに足るの口実なかるべからず。これすなわち勝氏が特に外交の危機云々を絶叫し....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
燕京の使いと一緒に日本へまいりました。」 彼の物語を綜合して考えると、彼は倭寇鎮撫を依頼する明朝の国使にしたがって、日本へ渡来したのである。ここであらためて注....