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鏡
「鏡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鏡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ないように。
12
目金《めがね》屋の店の飾り窓。近眼
鏡《きんがんきょう》、遠眼
鏡《えんがんきょう》、双眼
鏡《そうがんきょう》、廓大
鏡....
「影」より 著者:芥川竜之介
いる。
女はまだ見た所、二十《はたち》を越えてもいないらしい。それが壁へ貼った
鏡を後に、絶えず鉛筆を動かしながら、忙《せわ》しそうにビルを書いている。額の捲《....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
っているナポレオン一世の肖像画、彫刻《ほり》のある黒檀《こくたん》の大きな書棚、
鏡のついた大理石の煖炉《だんろ》、それからその上に載っている父親の遺愛の松の盆栽....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
音《ね》、巴旦杏《はたんきょう》の味、「御主《おんあるじ》、わがアニマ(霊魂)の
鏡」の歌――そう云う思い出はいつのまにか、この紅毛《こうもう》の沙門《しゃもん》....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
でになりました。犬ですか? 犬は何でも、御新造はもとより、私もまだ起きない内に、
鏡台《きょうだい》の前へ仆《たお》れたまま、青い物を吐いて死んでいたんです。気が....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
じ衝動に支配されていたのであろう。一瞬の後には、やはり歯をむき出した、彼等の顔を
鏡に映したような顔が、幾つも彼等の左右に出没し始めた。そうしてその顔と共に、何本....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
たしよりもむしろ「な」の字さんです。「な」の字さんはカメラをぶら下げたまま、老眼
鏡《ろうがんきょう》をかけた宿の主人に熱心にこんなことを尋《たず》ねていました。....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
ただその中で聊《いささ》か滑稽の観があったのは、読みかけた太平記を前に置いて、眼
鏡をかけたまま、居眠りをしていた堀部弥兵衛が、眼をさますが早いか、慌ててその眼
鏡....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
書いてありますそうで――」
叔母はその封書を開く前に、まず度《ど》の強そうな眼
鏡《めがね》をかけた。封筒の中には手紙のほかにも、半紙に一の字を引いたのが、四つ....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
」
Mは長ながと寝ころんだまま、糊《のり》の強い宿の湯帷子《ゆかた》の袖に近眼
鏡《きんがんきょう》の玉を拭っていた。仕事と言うのは僕等の雑誌へ毎月何か書かなけ....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
ませた。保吉はライスカレエを掬《すく》いながら、嫌な奴だなと思っていた。これが泉
鏡花《いずみきょうか》の小説だと、任侠《にんきょう》欣《よろこ》ぶべき芸者か何か....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
おうという聞分けのない衝動を感じた。頬にシャボンの泡のついた、見あきた自分の顔が
鏡に映っているのを見ていると、私は哀しくなって泣いたことが幾度となくある。 私....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ento)に行って、図書館、庭園、博物館を見物した。ここにはガリレオの作った望遠
鏡は純粋の炭素より成ることを確めた。 四月初めにはローマに向い、そこからファラ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
がのぞくと、そこは最上等の部屋で、オランダ式の椅子や、黒いマホガニーのテーブルが
鏡のように輝いており、薪おきは、シャベルや火箸も一式ふくめて、アスパラガスの葉の....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
と意識とによって、世を要約し、世の歴史を自己の中に蔵めている。各個の人間は、物の
鏡、事実の
鏡であって、宇宙の中で一つ一つの小天地をつくっている。しかし、試みに旅....