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鐐
「鐐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鐐の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白くれない」より 著者:夢野久作
杯なぞ王侯の品も及ばじな。前の和尚の盗み蓄めにやあるらむ。金銀小判大判。新鋳の南
鐐銀のたぐひ花模様絨氈の床上に散乱して、さながらに牛馬の余瀝の如し。 そが中に....
「私の経過した学生時代」より 著者:夏目漱石
許《ばか》り。その外、当時の同級生には今の美術学校長正木直彦、専門学務局長の福原
鐐二郎、外国語学校の水野繁太郎氏などがあって、それ等の人はなかなか出来る方であっ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、正徳《しょうとく》、享保《きょうほ》の改鋳金《かいちゅうきん》を初め、豆板、南
鐐《なんりょう》、一分、二朱、判金《はんきん》等のあらゆる種類を取並べた上に、そ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ありきたりのバラ銭とちがい、パッと眼を射る光は、たしかに一分判《いちぶばん》、南
鐐《なんりょう》、丁銀《ちょうぎん》、豆板《まめいた》のたぐい。これは望外の儲《....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
ら、南蔵院《なんぞういん》さまの前だよ。長丁場で気《き》の毒《どく》だけれども南
鐐《なんりょう》でいいかえ」 「二|朱《しゅ》か。可哀そうだな。一|分《ぶ》はず....
「酒渇記」より 著者:佐藤垢石
三十二文、さらに百四十八文から百六十四文、二百文に急騰した。これは明治五年に、南
鐐四文銭が世に出て相場が賤くなり、諸色が貴くなった関係であるという。 文化文政....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
りさまなんだ」 「ええ、ようござんすとも」 お久良が気の毒がって、五、六枚の南
鐐を、手の上へ乗せてやると、宅助の飢えた心は、銀の色にわくわくとおののいた。 「....