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鑑定
「鑑定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鑑定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
い、薩摩琵琶《さつまびわ》も出来ると云う才人だから、どれが本職でどれが道楽だか、
鑑定の出来るものは一人もいない。従ってまた人物も、顔は役者のごとくのっぺりしてい....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
中から、ついに「さまよえる猶太人」に関する伝説を発見する事が出来た。その古文書の
鑑定その他に関しては、今ここに叙説《じょせつ》している暇《いとま》がない。ただそ....
「或る女」より 著者:有島武郎
し上がってみてちょうだい。ふだんいいものを召し上がりつけていらっしゃるんだから、
鑑定をしていただきますわ。ちょっと、……ほんのちょっと待っていらしってちょうだい....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
は、私は唯《ただ》訳もなく青くなってしまった。検痰《けんたん》の結果は医師たちの
鑑定を裏書きしてしまった。そして四つと三つと二つとになるお前たちを残して、十月末....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ゃありませんか、お茶台に茶碗を伏せる人は、貴下|嫌だもの、父様も。」 「天晴れ御
鑑定、本阿弥でいらっしゃる。」と急須子をあける。 「誰方なの?」 「御存じのない....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
、いまね、伊作さんが渋苦い顔をして池を睨んで行きました。どうも、鯉のふとり工合を
鑑定したものらしい……きっと今晩の御馳走だと思うんだ。――昨夜の鶫じゃないけれど....
「春昼」より 著者:泉鏡花
が通りすがりに見懸けましても、何んとも当りがつかぬでございます。勿論また、坊主に
鑑定の出来ようはずはなけれどもな。その眉のかかり、目つき、愛嬌があると申すではな....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
かもしれないが、川上機関大尉にとっては、それは死ぬか生きるかの重大問題であった。
鑑定場 一人のカワカミと、それを捕らえてきた殊勲者とは、別々に
鑑定委員の前によ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
ので、厭な顔をした訓導は、抜きざまに一足飛ぶ。 「まあ、聞かっせえ。 玉味噌の
鑑定とは、ちくと物が違うでな、幾ら私が捻くっても、どこのものだか当りは着かねえ。....
「橋」より 著者:池谷信三郎
くから、友人の若い医学士といっしょに、ごく懇談的な自由な取調べや、智能調査、精神
鑑定を行った。以下に書きつけられた会話筆記は、その中から適宜に取りだした断片的の....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
「ですがね。」 「大丈夫……間違いはありません。紅屋です。」 「先生は、紅屋の
鑑定家なのかなあ。まるで違ってる。これは細露地を一つ取違えた……」 「ははは、大....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
も他国へ取られるな、と皆|蔵込むから、余計値が出るでしょう。贋もの沢山になって、
鑑定が大切だが、その
鑑定を頼まれて確かなのが自分だって、按摩、(掌に据えて、貫目....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
り、妖怪の研究にも注意しおらるる人なるが、このたびの怪事につき、ぜひとも予にその
鑑定を請わんとて、事実の始終を詳細に報道し、かつその実験を兼ねて哲学館設立の趣旨....
「妖怪学」より 著者:井上円了
し。故をもって、我人の知識は未来を前定するあたわずというなり。 しかるに、卜筮
鑑定の諸方法によりてこれを知らんとするも、卜筮そのものに知識あるにあらず、思想あ....
「迷信解」より 著者:井上円了
りて形をとりたるのを十二支とする。この十干、十二支を年月日に配合して、人の性質を
鑑定し、かれは火の性である、これは水の性であるという。これを相生、相剋と申すこと....