鑑査[語句情報] »
鑑査
「鑑査〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鑑査の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青年」より 著者:森鴎外
云った。「なんだね。あの大きな虎は」 「岸駒さ。文部省の展覧会へ出そうもんなら、
鑑査で落第するのだ」 「どうだろう。もうそろそろ帰っても好くはあるまいか」 「搆....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
改め、四六年の十月に再び展覧会を開いた。この展覧会に文部省はまた老大家に対する無
鑑査出品制を復活した。新進の画家たちの運動に対抗して旧勢力の保存の傾向があまり明....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
坂本氏のようなたちの絵は目下の日本にはぜひ必要だと思うのである。 予選の後、本
鑑査の時でもむろん通るべき作品は別として、一番われわれが苦しむのは、何としても形....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
用を起こすのと、陽気が秋に入って身内に変化をおよぼすのと、心身の疲労が重なり例年
鑑査の中程から必ず下痢を催すのである。懐炉を腹にあてて残暑の炎天を上野へ急ぐ辛さ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
りたくて堪らないのである。だから画家が不出品同盟とか脱退とかいって怒るのは、必ず
鑑査に関する時か、自己の名誉、権力についての時ばかりだといっていい。それが芸術家....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
りたくて堪らないのである。だから画家が不出品同盟とか脱退とかいって怒るのは、必ず
鑑査に関する時か、自己の名誉、権力についての時ばかりだといっていい。それが芸術家....
「回想録」より 著者:高村光太郎
父も悪い気がしないらしく、「守衛さんは若いけれどもいい。」と言っていた。 私は
鑑査を受ける展覧会に出品しないという建前であった。自分が
鑑査を受けるなら神様に受....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
たので、彼女も文展に出品する気になって、他の大幅のものと一緒にそれを搬入したが、
鑑査員の認めるところとならずに落選した。それ以来いくらすすめても彼女は何処の展覧....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
には長篇なども書いていられたのでした。文部省展覧会の第二部主任でしたから、洋画の
鑑査もなさるので、朝上野、それから陸軍省、それからまた上野へというようなお生活で....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
埋めて、手を垂れた。 「――間違うても構わんです。あんた方の銅像に対する、俊明の
鑑査はじゃね。」 古帽子で、ポンと膝頭を敲いて、 「今の一言の通りです。」 ....
「能面と松園さんの絵」より 著者:金剛巌
れと多少行き方が違うがお能の面を研究して絵画に使う人がある。 松園さんが未だ無
鑑査にならない、前の頃だと記憶していますが、出品画などには随分婦人の顔について研....