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鑽
「鑽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鑽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
渡独して、まずブラウンシュワイク普通医学校に学べり、その後|伯林大学に転じて、研
鑽八ヶ年の後二つの学位をうけ、本年初頭帰朝の予定となりしも、それに先きだち、二年....
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
になった右手をやッと脱して、両の腕で体を支えながら起上ろうとしてみたが、何がさて
鑽で揉むような痛みが膝から胸、頭へと貫くように衝上げて来て、俺はまた倒れた。また....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
この時代を見ずして世を去った。しかも維新後、能楽没落のただ中に黙々として斯道の研
鑽を怠らなかった。東都の能楽師等が時勢の非なるを覚って、装束を売り、能面を売って....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
ほら、これが例のチーア卿の分だ。あとの二つが君達両人の分だ」 と、自動ピアノの
鑽孔布のようなものを引張り出して示す。ルスとベラントは、どっと冷汗をかく。 次....
「異性に対する感覚を洗練せよ」より 著者:岡本かの子
かには或いは適さぬ性質かも知れない。何故と言えば、余り深く一処、一物に執着して研
鑽を積むという性質ではないからである。しかし、流行の吸収に最も適した性質であり、....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
の交通路に当っていたようでもある。 神流川流域にちかい字二ノ宮の地に官幣中社金
鑽(カナサナ)神社があって、武蔵の国では大宮の氷川神社につぐ神様だ。 ところが....
「弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
た人は大楠公であった。その養由基を譲り受けて以来、日置弾正正次は、故郷に帰って研
鑽百練、日置流の一派を編み出した。これを本朝弓道の中祖、斯界の人々仰がぬ者なく、....
「詩について語らず」より 著者:高村光太郎
、その結果としての形式と、その発源としての感覚領域とについては今なおいろいろと研
鑽中の始末で、これが又、日本語という特殊な国語の性質上、実に長期の基本的研究と、....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
が、さて其を具体化することは出来ないで了った。その引き続きとして、此歌は漠然たる
鑽仰のめどの歌などの「はてなの茶碗」式な信仰を繋いで居る類と、一つことに讃えられ....
「瀞」より 著者:佐藤垢石
生の路、悉く同じである。芸術でも宗教でも、学問でも商業でも、武道でも政治でも、研
鑽と工夫に長い年月苦心を重ね、渡世に骨身を削るのである。世間というものは学校にい....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
牛耳を握って、あるいは医学校を創立して諸生を教え、あるいは書物を校刊して学者の研
鑽の資に供した官医で、その登門録と題した門人帳に九百五十人もの名が見えるのでもそ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
してしまった。かつかくの如く縦横無礙に勝手|気儘に描いていても、根柢には多年の研
鑽工風があったので、決して初めから出鱈目に描きなぐって達者になったのではなかった....
「明治懐顧」より 著者:上村松園
る「お家芸」を守っている画人は、時代と共に忘れられてしまい、この頃に孜孜として研
鑽を重ねたひとが後に名をなしたのです。栖鳳先生もその一人ですが、私が栖鳳先生の門....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
に関係ありげな写本を拝借して、繁劇なる文部省勤務の余暇を割いて、夜を日に継いで研
鑽を重ねてみると、すべての物がハッキリと判って来る気がして、所謂快刀乱麻を絶つの....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
た大乗仏教は、ちょうど、この四十年間ほどの間に、支那大陸で、天台大師がしきりに研
鑽講述しつつあったときで、日本にはまだあからさまに、その影響はなかったときであり....