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「長々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
いか、人通りも今はひとしきりとだえて、たださっき通った牛車《ぎっしゃ》のわだちが長々とうねっているばかり、その車の輪にひかれた、小さな蛇《ながむし》も、切れ口の....
」より 著者:芥川竜之介
ぜん》を羽織《はお》った男が一人、ずっと離れた畳の上に、英字新聞をひろげたまま、長々《ながなが》と腹這《はらば》いになっている。が、その声が聞えないのか、男は手....
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
げん》に充ち満ちた上宮太子《じょうぐうたいし》などの兄弟です。――が、そんな事を長々と御話しするのは、御約束の通りやめにしましょう。つまり私が申上げたいのは、泥....
河童」より 著者:芥川竜之介
ない樫《かし》の木が一本、雪曇りの空に枝を張っていた。)院長のS博士や僕を相手に長々とこの話をしゃべりつづけた。もっとも身ぶりはしなかったわけではない。彼はたと....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
くなくなったんです。 「そりゃ話をなさると云っても、つまりは御新造が犬を相手に、長々と独り語《ごと》をおっしゃるんですが、夜更《よふ》けにでもその声が聞えて御覧....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
きをして、それから、内蔵助が濫行《らんこう》を尽した一年前の逸聞《いつぶん》を、長々としゃべり出した。高尾《たかお》や愛宕《あたご》の紅葉狩も、佯狂《ようきょう....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
青い輪を重ねて、明い電燈の光の中へ、悠々とのぼって行く。本間さんはテエブルの下に長々と足をのばしながら、始めて楽に息がつけるような心もちになった。 が、体だけ....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
あった。 三十四 舟はとうとう一枚岩の前へ来た。岩の上には松の枝が、やはり長々と枝垂《しだ》れていた。素戔嗚《すさのお》は素早く帆を下すと、その松の枝を片....
将軍」より 著者:芥川竜之介
いてあった。 年の若い巡査は警部が去ると、大仰《おおぎょう》に天を仰ぎながら、長々《ながなが》と浩歎《こうたん》の独白《どくはく》を述べた。何でもその意味は長....
出帆」より 著者:芥川竜之介
」 それから、彼は、日本人のフロックコオトに対する尊敬の愚《ぐ》なるゆえんを、長々と弁じたてた。僕のセンティメンタリズムは、ここでもまたいよいよ「燃焼」せざる....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
× それから、先は、ほとんど意味をなさない、哲学じみた事が、長々と書いてある。これは不必要だから、ここには省く事にした。 (大正六年八月十日)....
或る女」より 著者:有島武郎
をすました葉子は長椅子《ながいす》にゆっくり腰をかけて、両足をまっすぐにそろえて長々と延ばしたまま、うっとりと思うともなく事務長の事を思っていた。 その時突然....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ざぶんざぶんと投げこまれる。二十五町から三十町に余る長さをもった縄全体が、海上に長々と横たえられるまでには、朝早くから始めても、日が子午線近く来るまでかからねば....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ながら、恐怖に満たされて、彼の鼻声の歌をきいたことがしばしばあった。その歌は、「長々と美しくつながり」遠くの丘やほの暗い街道から流れてくるのだった。 もうひと....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ら、大きい花崗石を削っていた。のみならず工事中の鉄橋さえ泥濁りに濁った大川の上へ長々と橋梁を横たえていた。僕はこの橋の名前は勿論、この橋の出来る話も聞いたことは....