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長たらしい
「長たらしい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長たらしいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あいびき」より 著者:ツルゲーネフイワン
き伸して、大団扇《おおうちわ》のように空中に立ちはだかッて――どうも虫が好かぬ。
長たらしい茎へ無器用にヒッつけたような薄きたない円葉をうるさく振りたてて――どう....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
のほかに、何一つ書いてない。
自分はあなたの八犬伝といい、巡島記といい、あんな
長たらしい、拙劣な読本を根気よく読んであげたが、あなたは私のたった六冊物の読本に....
「星座」より 著者:有島武郎
…それとももう一度婆やを泣かせようかとも思ったが、はした金にありつくのに、婆やの
長たらしい泣き言を辛抱して聞いているのはやりきれない。やはり園が一番いい。すべて....
「千年後の世界」より 著者:海野十三
の実験は、彼一人の力によったものではなく、「一千年人間冷凍事業研究委員会」という
長たらしい名の科学者団体があって、その協力によって行なわれたものである。 今も....
「からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
天然を征服した気持ちになっているようである。科学者は落ち着いて自然を見もしないで
長たらしい数式を並べ、画家はろくに自然を見もしないでいたずらにきたならしい絵の具....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
、大天幕張り、次の日から、見ちがえるような新興ミマツ大曲馬団超満員御礼大興行と、
長たらしい名前の旗を出し、「お礼のため、特に料金は二割引」とわけのわからぬ但し書....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
の魂は私どもの帳場の狭い天地より一歩も出なかった。そして、今や飽き飽きするような
長たらしい旅程が私の前に横わっているんだよ。」 スクルージが考え込む時には、い....
「アンゴウ」より 著者:坂口安吾
タカ子はその本を膝にのせて、なつかしそうに、なでていた。 「なんて本?」 「
長たらしい名前の本だよ。日本上代に於ける社会組織の研究というのだ」 本の名を言....
「烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
とく天然を征服した気持になっているようである。科学者は落着いて自然を見もしないで
長たらしい数式を並べ、画家はろくに自然を見もしないで徒に汚らしい絵具を塗り、思想....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
て、それなりに控帳を閉して、擲げ棄てるようにして、側の方へ押し遣った。そしてちと
長たらしいなと呟いている。どこかにこだわりがあるらしい。 この時、突如として、....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
分っている家の米俵をかついでは、苦もなく「上げ」られて、そして累犯々々で、次第に
長たらしい刑期を送らなければならないようになった。が、いっこう、それが苦にならな....
「ある恋の話」より 著者:菊池寛
にかかることは出来ませんでしょうか。 まあ、こう云ったような意味が、それはそれは
長たらしい文句で書いてあったのです」 「それでお祖母様も、到頭お会いになった訳で....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
あると言う者もあった。こういうことに貰い泣きをするような特殊の観客にも、あんまり
長たらしいと呟かれた。 一体この菊五郎にはこういう癖が強かったようである。その....
「城」より 著者:カフカフランツ
―うとうとまどろんだり、あるいは、唇が動くことでそうだろうと想像されたのですが、
長たらしいひとりごとをいっていました。わたしたちがいつでも手紙の件をいろいろ話し....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
言とか、公文書の草稿とか、念入りな象徴的祝辞文(つまり女王の御機嫌をとるための、
長たらしいエリザベス朝一流の謎文書の羅列)とか、そういったものにフランシスの助力....