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長ったらしい
「長ったらしい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長ったらしいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「フォスフォレッスセンス」より 著者:太宰治
り》でしょう。」 「いいえ。」 そうして私のわからない、フォスフォなんとかいう
長ったらしいむずかしい花の名を言った。私は、自分の語学の貧しさを恥かしく思った。....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
不慮の事を承りまして、何とも御愁傷の段察し入ります」 鳶「まア、其様《そん》な
長ったらしい悔《くやみ》は後《あと》にしておくんなせえ、さ、粂どん此方《こっち》....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
っと明快な表現が出来ないものであろうか。同じ言葉を何度もしつこく繰り返す不必要な
長ったらしい形容詞が到る処で使われている。文章が不自然で、生気がなく、従ってテン....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
重たい躯なンて不用そのもの、鼻だけで歩きたい位のものだ。ゴオゴリもこんな気持ちで
長ったらしい小説なんかでかきくどいたのに違いない。
何時寝るともなく
静かに....
「怪塔王」より 著者:海野十三
うか、きっと自分の竹法螺の音は村人の耳にはいっても、一彦がいま自分にゆだねたこの
長ったらしい通信文は、とてもふもと村に達しはしまいと思っていたのです。 ところ....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
が例の大鏡のある部屋の殺人事件に関係していると知って、乃公は、 「まあ、何という
長ったらしい夢を見ることだろう?」 と呆れてしまった。 後で聞いた話だけれど....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
民のひとりのようにその上を闊歩してるセニョオル・ドン・ホルヘ・タニイ――べら棒に
長ったらしいが、私だって、西班牙へ来れば、George がホルヘと読まれてそのう....
「イオーヌィチ」より 著者:神西清
ぞのためではなかった。…… ある祭日だった。エカテリーナ・イヴァーノヴナは例の
長ったらしい、うんざりさせるピアノの稽古を終わった。それからみんなは長いこと食堂....
「接吻」より 著者:神西清
四つの中隊が残らず見える。軍人でない人が見たら、行進中の旅団があらわすようなこの
長ったらしい重苦しい行列は、やけに七面倒くさい、ほとんど了解に苦しむごしゃごしゃ....
「昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
前たちの生命は俺のものだという意味の、愚劣な、そしてその埋め合わせといわん許りに
長ったらしい、同じ演説を、朝夕二回ずつ呶鳴り散らして、年中声が涸れ、浪花節語りの....
「髪」より 著者:織田作之助
分会員達は二週間の訓練の間、毎日の如く愚劣な、そしてその埋め合せといわんばかりに
長ったらしい殺人的演説を聴かされて、一斉に食欲がなくなったそうである。この話を聴....
「秋深き」より 著者:織田作之助
るよって、いまのうち挨拶させて貰い」 「はい」 女はいきなりショールをとって、
長ったらしい挨拶を私にした。終ると、男も同じように、糞丁寧な挨拶をした。 私は....
「文芸は進化するか、その他」より 著者:平林初之輔
いるということは、とりわけ面白い。さらに進んで彼は「探偵小説にあってならぬものは
長ったらしい説明、余計なことについての芸術描写、巧みにつくり上げられた性格解剖、....
「カシタンカ」より 著者:神西清
ぷんなことを、熱心に、一生けんめいしゃべり始めた。ときにはまた、頭を持ちあげて、
長ったらしいひとりごとをしゃべりちらすこともあった。がちょうと知りあった最初の二....
「かもめ」より 著者:神西清
気がしますの――まるで自分が、もうずっと昔から生れているみたいな。お儀式用のあの
長ったらしいスカートよろしく、自分の生活をずるずる引きずってるみたいな気がね。…....