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長坐
「長坐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長坐の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死と影」より 著者:坂口安吾
二人だけで坐っているのが堪えがたかったからである。その後は、ヤマサンは私の部屋に
長坐せず、よい折に立って、下の美学者を訪ねて、神妙に古典芸術の講話を拝聴し、又、....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
空しくそっと引き退け酔うでもなく眠るでもなくただじゃらくらと更けるも知らぬ夜々の
長坐敷つい出そびれて帰りしが山村の若旦那と言えば温和しい方よと小春が顔に花散る容....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
と、いろいろ心遣いをなさるので、それがお気の毒に思われてなるべく伺わず、伺っても
長坐せぬようにと心懸けたのですから、その頃の動静はよく存じません。尋ねて帰宅して....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
は、町の何処一軒も起きていない暗さであった。そう長い時間とも思わなかったが、案外
長坐していたものとみえる。夜はもうよほど更けているに違いなかった。 しかし旅宿....