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長巻
「長巻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長巻の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
法師どもも、この頃はおとなしく斎《とき》の味噌汁をすすって経を読んでいるらしい。
長巻《ながまき》のひかりも高足駄の音も都の人の夢を驚かさなかった。検非違使《けび....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
左様か。むむ。 (五郎はあわただしく引っ返しゆかんとする時、橋の上より軍兵一人|
長巻をたずさえて出で、無言にて撃ってかかる。五郎は抜きあわせて、たちまち斬って捨....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
衛門は答えて、一丈も二丈もあるような巻き物を奥座敷の小襖から取り出して来た。その
長巻の軸を半蔵や寿平次の前にひろげて見せた。 この山上の家がまだ三浦の姓を名乗....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
おったように思うなあ」 と嘗て奈良原翁は酒を飲み飲み筆者に述懐した。 「ワシは
長巻直しの古刀を一本持っておった。二尺チョッと位と思われる長さのもので、典獄時代....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
からは汗が滲み出した。 「頼む。」 采女が門口から案内を求めると、一人の若侍が
長巻をかかえて出て来た。彼は中国訛りで訊いた。 「どなたでござる。」 「それがし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
したのや、鉢金と脛当だけで、胴も着けてない男や、草鞋なしの足に、ただ縄を巻いて、
長巻一ツを持って躍り出るのやら、とにかく雑多な武装をした者どもが、 「陣触れだぞ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
って従いて来たし、土地土地の無主無名のやからも、腹当一つに柄もほつれた腰刀や、古
長巻など引っかかえて、十人二十人の徒党で「――足利の宰相が御東下の端に」と、陣へ....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
時の目録を見ても、大体、筆蹟の物は、次の品目に限られていたようだ。 一 五輪書(
長巻)地、水、火、風、空の五巻 一 三十五箇条序(巻) 一 兵法三十五箇条(冊子....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
。渡来思想と共に、絵も禅僧余技の墨の生ぶ声があるだけだった。 めずらしい版画の
長巻があった。明徳二年(一三九一年)の紀年で「ゆう通ねんぶつ縁起」の版木本だ。踊....