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「長座〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長座の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
いもない者か、其の辺の所は直ぐに分りますから、其の方が早道です。ドレ穴川さん誠に長座を致しました」と故と謝する様に云い、余は胸の中に充分の勝利を畳んで、座を立ち....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れは悪かったと私は俄かに気がついた。老人は午飯の用意を命じたに相違ない。早朝から長座して、午飯まで御馳走になっては相済まないと、わたしは慌てて巻煙草の袋を袂へ押....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
、父の心と君の心とをうかがうように声のするほうと君のほうとを等分に見る。 君は長座をしたのがKの父の気にさわったのだと推すると座を立とうとした。しかしKはそう....
温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
ながら待っていて下さい。」 そんな風で二人は全く打ち解けて話し込んだ。私は大変長座をした。夏目さんは人によってあるいは門前払いをしたり仏頂顔したりするというが....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
にかえった頃に、年長者の山崎は坐り直し、 「や、おかげさまにてよい年忘れ、思わず長座を致しました。」と分別顔してお礼を言い、それでは、と古綿を頸に巻きつけた風邪....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
\点く時刻となりましたけれども、新三郎は一向に帰ろうと云わないから。 志「大層に長座を致しました、さお暇を致しましょう」 米「何ですねえ志丈さん、貴方はお連様も....
二少女」より 著者:国木田独歩
っと平岡さんに頼まれて来た用があるのよ、此処でも話せますよ、もう遅いもの、上ると長座なるから。……」と今来た少女は言って、笑を含んでいる。それで相手の顔は見ない....
琵琶伝」より 著者:泉鏡花
からじゃ、もう時間がございません。三十分間、兵営までさえ大急でございます。飛んだ長座をいたしました。」 謂うことを聞きも果てず、叔母は少しく急き込みて、 「そ....
糸くず」より 著者:国木田独歩
ウシュコルンは驚惶の体で、コーンヤックの小さな杯をぐっとのみ干して立ちあがった。長座した後の第一歩はいつもながら格別に難渋なので、今朝よりも一きわ悪しざまに前に....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
りは肌に合わなかったろう。おキンのことで何かにつけて水夫どもにからまれもしよう。長座に堪えがたかったのは当然だな。一足先に戻ってみるとおキンの部屋から畑中が出よ....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
がすると、女中たちはこわがりました。 お部屋へは、よくお客が見えます。それが皆長座なさるのです。そこで始めて落合直文氏や市村※次郎氏などにお目にかかりました。....
三枚続」より 著者:泉鏡花
を出す用意をしているもののよう、規則正しく返したのに、銀一ツ添えて金之助はここに長座を償ったが、断るまでもなく、ボオイはこれを別の衣兜に納れたのである。 「御機....
雪柳」より 著者:泉鏡花
上げる……唄と、馳走のお厚情、かさねて、ご挨拶を。これで、失礼――心なく、思わず長座をいたしました。何だか帰途に一本松が見たくなりました。」と、機に起つと、 「....
妖怪学」より 著者:井上円了
ね、のごとくするもまた、鳥の豆を食うというより出でしものなるべし。その他、来客の長座するものを早く帰さんがために箒をさかさまに立つるは、掃き出すというよりきたり....
ヒルベルト訪問記」より 著者:高木貞治
目くばせをしました.無限の進歩の所で僕等は起立しました.面白い御話を承って思わず長座を致しました.さぞ御疲れでしょう.有難うございました.御休みなさい. 後で....