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「長方形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長方形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
49 「XYZ会社特製品、迷い子、文芸的映画」と書いた長方形の板。これもこの板を前後にしたサンドウィッチ・マンに変ってしまう。サンドウ....
水の三日」より 著者:芥川竜之介
う。学校の慰問会をひらいたのも、この笑い声を聞くためではなかろうか。ガラス窓から長方形の青空をながめながら、この笑い声を聞いていると、ものとなく悲しい感じが胸に....
誘惑」より 著者:芥川竜之介
19 岩の壁の上に懸けた十字架。十字架は又十字の格子《こうし》を嵌《は》めた長方形の窓に変りはじめる。長方形の窓の外は茅葺《かやぶ》きの家が一つある風景。家....
」より 著者:岡本かの子
から母親はその鉢を傍に寄せて、中からいくらかの飯の分量を掴み出して、両手で小さく長方形に握った。 蠅帳の中には、すでに鮨の具が調理されてあった。母親は素早くそ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
下を、門前の石橋続きに折曲って流るるので、惜いかな、庭はただ二本三本を植棄てた、長方形の空地に過ぎぬが、そのかわり富士は一目。 地を坤軸から掘覆して、将棊倒に....
階段」より 著者:海野十三
一歩を踏みこむなり、思わず「ほーッ」と声をあげてしまった。その室は三十坪ばかりの長方形の室であるが、四方の壁という壁には金文字の書籍雑誌が幾段にもぎっしりとつま....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
です。 実験室の建物は、四角な身体を、黒々と闇のなかに浮ばせていました。正面に長方形の扉が開きっぱなしとなり、黄色い室内の照明が、戸外にまで流れていました。そ....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
居る。其の甲板にグリゴリー・ペトニコフが足をかけようとした刹那、誰が投げたのか、長方形のクヅ鉄が飛んで行って、其の頭蓋骨を破ったので、迸る血烟と共に、彼は階子を....
地獄の使者」より 著者:海野十三
声をふりしぼって不満をぶちまける。 長谷戸検事はようやく立上った。ポケットから長方形の缶を出し、その中へパイプを収《しま》った。 「大寺君」 「はあ」 警部....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
屋へ通された。 そこは、まるで法廷のような感じのいかめしい部屋であった。大きな長方形のテーブルをかこんで、覆面黒服の男が十人ばかり、そのまん中に、首領らしい男....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
たちが寄凭るばかりにしている、この欄干が、まわりにぐるりと板敷を取って、階子壇を長方形の大穴に抜いて、押廻わして、しかも新しく切立っているので、はじめから、たと....
諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
ベッタ人形といっているが、ベタン人形と同じものですよ。それからこの間|仲見世で、長方形の木箱の蓋が、半ば引開になって、蓋の上には鼠がいて、開けると猫が追っかけて....
不周山」より 著者:井上紅梅
別に十数本の布をつけ、頭には何だか判らないものを被っており、天辺には真黒な小さい長方形の板を戴き、手には何か提げているが、脚の指を刺すのはこれである。 長方形....
決闘場」より 著者:岡本かの子
て居る一劃がある。 まばらに生えた白樺の木立に取り囲まれ、幅四間、長さ十間程の長方形の芝生で、周辺の芝生より一尺程低くなって居る。此の決闘場は、周囲の歴史的雰....
三枚続」より 著者:泉鏡花
を立てそうにする。 青年も座を開いてちょいと中腰になったが、懐に手を入れると、長方形の奉書包、真中へ紅白の水引を懸けてきりりとした貫目のあるのを引出して、掌に....