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長篇
「長篇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長篇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
うさ。――そう云えばこの頃初子女史は、『戦争と平和』に匹敵《ひってき》するような
長篇小説を書いているそうじゃないか。どうだ、もう追《おっ》つけ完成しそうかね。」....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
曲「夜の脅威」は三幕物で、しかもわずかに七十枚の予定だ。しかも俺はそれはかなりの
長篇と思っている。しかるに、この男は百五十枚の小説を短篇だといった上、まだこんな....
「温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
の威厳を損じた……」と言って笑われた。 前にも言った通り、私は夏目さんの近年の
長篇を殆んど読んでいないといって宜しい。よし新聞や何かで断片的には読んでいるとし....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
ばかりを覘っていたのでは無く、沢山の若い女を猟りあるいている其の片手間に、一つの
長篇小説でも書くつもりで、じっくり襲いかかって行ったのだ。その女は、しっかりした....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
その頭がアスファルトへ当ってぽんという甚だ空虚な音とともに彼女のまだ封を切らない
長篇の一巻は、そのまま煙となってしまったりするのを私は見る。 さような事件が、....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
失い、太い丸太の火を燃やした炉の前の椅子に腰をおろした。それから僕の計画していた
長篇のことを考え出した。それは推古から明治に至る各時代の民を主人公にし、大体三十....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
、昭和十一年「ラヂオ科学」誌上に連載された科学小説であって、僕の書いたものでは最
長篇であり、且つは最近の作である。それは宇宙の神秘を取扱ったり、妙な生物が他の遊....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
大なる人物についても、いわれぬ愛着を持っていて、以前にも「京丸ぼたん」と題して、
長篇物語を書いたことがあった。実地踏査をすることによって、さらに新しい物語を、作....
「子をつれて」より 著者:葛西善蔵
り十銭持つと、Kの渋谷の下宿へ押かけて行くほかなかった。Kは午前中は地方の新聞の
長篇小説を書いて居る。午後は午睡や散歩や、友達を訪ねたり訪ねられたりする時間にあ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
平たく白状さしたなら自分の作った脚色を餅に搗いた経験の無い作者は殆んどなかろう。
長篇小説の多くが尻切蜻蜒である原因の過半はこれである。二十八年の長きにわたって当....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
氏の部屋には入れば、萬巻の書に足の踏場もなかったとは次兵衛がよく話していた。あの
長篇快作『ドグラ・マグラ』も此の頃から書き始められたのではあるまいか。 久作さ....
「私の洋画経歴」より 著者:小野佐世男
である。キーストン時代からエッサネー会社、ミュチャル会社とチャップリンは短篇から
長篇にと発展して行き、「夜通し転宅」なぞのドタバタ喜劇から「犬の生活」「担え銃」....
「「黒死館殺人事件」著者之序」より 著者:小栗虫太郎
さて、此処で一言述べて置きたいのは、これまでも、頻繁に問われたことだったが、この
長篇を編み上げるに就いて、そもそも着想を何から得たか――と云うことである。勿論、....
「「黒死館殺人事件」序」より 著者:甲賀三郎
うが、何か異ったものを書くだろうという期待は持てる。 「黒死館殺人事件」を最初の
長篇として、文壇に出た小栗虫太郎は今後どんな発展をして、その怪物ぶりを発揮するだ....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
描きなさるそうですがぜひ私にも見せてほしいと思います。謙さんが今度書かれるという
長篇のできあがるのを子供の出産を待つような心でうれしく待っています。私はこうして....