長距離電話[語句情報] »
長距離電話
「長距離電話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長距離電話の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
かもと》君を添えてわざわざ修善寺《しゅぜんじ》まで寄こしてくれたのは、この報知が
長距離電話で胃腸病院へ伝《つたわ》って、そこからまた直《すぐ》に社へ通じたからで....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
た。ノウさんはたのもしいわくらい言ったかもしれない。 つぎの日、マタ・アリは、
長距離電話でブレスト町を呼び出していた。兄と称する人物が、線のむこう端に声を持っ....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
ルトガルの女皇アメリー陛下がパリに御滞在中の出来事である。一日パリ・ロンドン間の
長距離電話に故障があってただ一線しか通じないので、電話申込人は何十人もつかえて順....
「長崎の電話」より 著者:田中貢太郎
崎へ電話が通じておりますか」 その時は明治四十三年の八月|比のことで、長崎への
長距離電話は無論なかった。主人は気が注いて電話局へ問あわしてみた。果して長距離の....
「暗号数字」より 著者:海野十三
秘密連絡所として市内某所を記した名刺を手渡した。そこは普通の民家を装ってあるが、
長距離電話もあれば、電信略号もあり、振替番号まで詳細に記載してあった。 帆村荘....
「深夜の電話」より 著者:小酒井不木
見て、 「伊豆山の相州屋ですね。これから僕たちは警視庁へお供しますから、相州屋へ
長距離電話をかけてください」 三 近藤美容院の電話を借りて、私がタク....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
だか、君はもう察しているだろう。二十日の朝、名古屋の私のところへ、君代が東京から
長距離電話で、こんなことをいってきた。半年近く逃げまわって、忠平が疲れきっている....
「アリゾナの女虎」より 著者:牧逸馬
に関する調査依頼の電報が飛ぶ。 日曜日だった、この、事件の起った十月十九日は。
長距離電話が、フォニックス市と羅府との間に交わされて、この殺されたふたりの女は、....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
眼をつぶったが、すぐに立上ると、電話室へ出掛けた。十分間もすると戻って来た。多分
長距離電話であったのであろう。しかし戻って来た菊池技師は、抜け上った額に異様な決....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
して、飛行機から飛び降りる事を択んだとしたためられてあった。これはD飛行場からの
長距離電話。 一、被害者秀岡氏は、取調べの結果、商業上の要務で、現金五万円余を....
「正義」より 著者:浜尾四郎
ただしくはいって来た。 「旦那様、お電話でございます」 「どこから」 「あの……
長距離電話で、どこかの警察だそうでございます」 「何、警察?」 或るおそろしい....
「硝子を破る者」より 著者:中谷宇吉郎
ば、大抵の人はいらだって来る。人心がいらだって来れば、手紙や葉書で済む用事にまで
長距離電話をかけるような風潮になる。一度で済む電話を二度かけるのも、その症状の一....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
の父が――」 「お父様が?」 「あの――、亡くなりましたの」 「えッ? いつ?」
長距離電話で声で聞いたのは、まだ四五時間前の事だ。洋子もこの急変に驚いてしまった....