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門司
「門司〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
門司の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
様へ、姫君の御消息《ごしょうそく》をさし上げました。それはこの島へ渡るものには、
門司《もじ》や赤間《あかま》が関《せき》を船出する時、やかましい詮議《せんぎ》が....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
は愚かなこと、九月の声をきくようになっても、赤耀館に姿を見せませんでした。ただ、
門司から「帰国はしたが、用事が出来たため赤耀館へ帰るのはすこし遅れる」という簡単....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
た。山風は直ちに隊列を離れて、旗艦陸奥に向けて急航して行った。やがて彼等は、大鳴
門司令長官の前に立って、米国艦隊の退路を絶つ機雷の敷設状況と、なお布哇攻略の機が....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
いって建て、村落と化して敵の目をごま化す話など、たいへん面白かった。この勇士は、
門司から鹿児島行の列車で私たち両人をたいへん世話してくれた。(敵は沖縄本島へ二十....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
仲の茶屋へ着く頃には、山も崩るるばかりの大雨となった。(明治43・8) 船は
門司に泊る。小春の海は浪おどろかず、風も寒くない。 酒を売る船、菓子を売る船、....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
ていなかった喫煙室に行って、彼等の横顔をながめながら煙草をふかしていた。 船は
門司を通過して長崎に着いた。そこでもやはり、二人の制服と四、五人の私服とがはいっ....
「わがまま」より 著者:伊藤野枝
った。―― 登志子の新しい追憶はずんずん進んでいった。やがてそれが現在そこに、
門司の停車場に腰かけている自分にまで返ってきたときにしみじみ彼女は、親しみの多い....
「水鬼」より 著者:岡本綺堂
ませんでした。 それが今年の六月の末になって、突然に手紙をよこしまして、自分は
門司に芸妓をしているが、この頃はからだが悪くて困るから、しばらく実家へ帰って養生....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
けて前進し、電気天井にあたってまた下へ下りて来ます。例えば青森で出すと上へ上って
門司の上空で電気天井にぶっつかり今度は反射して台北へ下りてくるという風に、下りた....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
から半月あまりの後に、わたしは某所で西島君に逢った。彼は若いときから某物産会社の
門司支店や大連支店に勤めていて、震災以後東京へ帰って来たのである。その西島君が今....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
き親近の金剛|信貴生駒の諸山に別れてただ我が一心を主として行くこととなりました。
門司を過ぎ玄界灘より東シナ海を経てホンコンに着くまでは船長及び船員らと親しくなっ....
「西航日録」より 著者:井上円了
を照らさずしてわが心を照らす)とうそぶけり。十八日滞泊、十九日正午出帆、二十日朝
門司着。哲学館出身者泉含章氏、小艇をもって出でて迎うるあり。余これに移りて馬関に....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
四日、晴れ。北風強くして冬のごとし。午後四時抜錨す。内海の風光を夢裏に看過して
門司に向かう。 五日、晴れ。午前十一時、
門司に入港す。午後、上陸して散歩を試む....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
まだ若いが、職掌柄だけに凛として気の利いた顔貌と風采の持主だ。左舷寄りの上席には
門司鉄道局の船舶課の、かなりの上役らしい人が据わる。この仁は鼻も高いが、いくらか....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
の女は尿意をもよおして辛抱できず、床の間の花立てに用を足してしまった。 商売に
門司へいって宿のお手伝いさんをくどき、あくる日まっ昼間の波止場で『ゆうべの約束を....