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「門地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

門地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奇遇」より 著者:芥川竜之介
しである。しかも年は二十《はたち》になったが、妻はまだ娶《めと》っていない。家は門地《もんち》も正しいし、親譲りの資産も相当にある。詩酒の風流を恣《ほしいまま》....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
4日 朝 三十数機 四国、近畿 同 十数機 関門地区 同 五〇 大分、長崎 5日 朝 ....
流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
た。 「のぼせるにも程がある。町人や土百姓に鉄砲をかつがせてなんになるかい」 「門地をどうするんじゃ。士族というお家柄をどうするんじゃ」 その門地を倒し、その....
蒲団」より 著者:田山花袋
しておりますが、私達の恋はそんなに不真面目なもので御座いましょうか。それに、家の門地々々と申しますが、私は恋を父母の都合によって致すような旧式の女でないことは先....
縮図」より 著者:徳田秋声
まれてあり、彼にとっては寸時も傍を離すことのできない愛妻の記念であった。妻は彼の門地にふさわしい家柄の令嬢で、岩谷とは相思のなかであり、死ぬ時彼に抱かれていた。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
で育った女、氏《うじ》と生れとには不足がないけれど……」 お君は能登守の奥方の門地《もんち》というものを、初めて能登守の口から聞きました。 その晩、おそく自....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
笑っても憎みはしない」 「御意の通りにござります」 「我が家は内藤家の二番家老、門地高ければ憎まれ易い。お前の性質は鋭ど過ぎ、これまた敵を作り易い。それを避ける....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
然手に入れましたよ」それからこだわらずに云いつづけた。 「私はこれでも名門でな、門地から云えば徳川の連枝、もっとも三代将軍の頃、故あって家は潰されましたが、血統....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
謂哲学者の専門領域に限定されることが殆んど無意味であるように、文学を文学という専門地域に限ることは抑々反文学的な行き方だとさえ云えるであろう。文学は単に文芸乃至....
死者の書」より 著者:折口信夫
い生活の装いとして、連れられて行っていた。宮廷から賜る資人・※仗も、大貴族の家の門地の高さを示すものとして、美々しく著飾らされて、皆任地へついて行った。そうして....
梟雄」より 著者:坂口安吾
たように美しいばかりでなく、生れつきの発明、非凡の才智を備えていた。 才あって門地のない者が、その才にしたがい確実に立身する道は仏門に入ることである。そこで松....
南国太平記」より 著者:直木三十五
上下の分が定まって、士分階級が二つに分れ、以後三百年来、凡庸《ぼんよう》と雖も、門地さえ高ければ、傲然として下に臨み、下の者はいかに人材であろうとも、容易に、鋭....
反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
その夫、早く亡った先帝の皇太子との間の子である。六条御息所は皇太子の死後、十分な門地財産を持って六条に住んでいる時に、源氏と相知る事になる。非常に貴族的に見識高....
利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
まで達した。本流を辿る一群は、曲がつ滝の奔流と闘い、上川田村の肩を曲がり、茂左衛門地蔵の前を通って、地獄や青岩に一|瞥をくれ、小松まで泳ぎついて、ほっとするのは....
姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
れでる発知川と、川場川を合わせる薄根川。谷川岳の南襞に源を発し猿ヶ京を過ぎ茂左衛門地蔵の月夜野で利根の本流に注ぐ赤谷川で漁れる鰍は、わが故郷での逸品である。東京....