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「門外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

門外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
、その手も利《き》かないのを見ると、手荒に玄関の格子戸《こうしど》をしめ、やっと門外に退散した。自分はこの時こう云う寄附には今後断然応ずまいと思った。 四人の....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
立ってしまいました。もっとも馬ならば一匹いますが。」 「どこの馬かね?」 「徳勝門外《とくしょうもんがい》の馬市《うまいち》の馬です。今しがた死んだばかりですか....
婦系図」より 著者:泉鏡花
貴婦人の、自分にこんな様子をしてくれるのは、ついぞ有った験が無いので。 車夫が門外から飛込んで来て駒下駄を直す。 「AB横町でしたかね。あすこへ廻りますから、....
朱日記」より 著者:泉鏡花
、よくよく晴れた暖い日だったと云う……この十四五日、お天気続きだ。 私も、毎日門外まで一同を連出すんだが、七日前にも二日こっちも、ついぞ、そんな娘を見掛けた事....
星あかり」より 著者:泉鏡花
敷石を蹈んだが、カラリカラリと日和下駄の音の冴えるのが耳に入って、フと立留った。門外の道は、弓形に一条、ほのぼのと白く、比企ヶ|谷の山から由井ヶ|浜の磯際まで、....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
る度毎に礼譲の治外法権を目撃して人間の美性が電車に傷られつゝあるを感じる。 ▲門外から見ると文人の生活は極めて呑気に思われる。ノホホンだの後生楽だの仙人だの若....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
にして寄越さしった、そいつをぶら下げながら苦虫が、右のお前様、キャアでけつかる。門外の草原を、まるで川の瀬さ渡るように、三人がふらふらよちよち、モノ小半時かかっ....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
ろと被仰るのに、てめえは肯かねえのか」 阿Qは頭の上に手を翳して、覚えず知らず門外に逃げ出した。洋先生は追い馳けても来なかった。阿Qは六十歩余りも馳け出してよ....
明日」より 著者:井上紅梅
から叫びに変じた。この時近処の人が大勢集って来た。門内には王九媽と藍皮阿五の類、門外には咸亨の番頭さんやら、赤鼻の老拱やらであった。王九媽は單四嫂子のためにいろ....
故郷」より 著者:井上紅梅
当り次第に持って行くんだから、わたしがちょっと見て来ましょう」 母が出て行くと門外の方で四五人の女の声がした。わたしは宏兒を側へ喚んで彼と話をした。字が書ける....
「ファン」について」より 著者:伊丹万作
ず傾聴すべき滋味がある。 私の経験からいえば、その反対の場合、すなわち自分の専門外のことを批評した場合、あまりにめちやくちやなことをいう人は決してほんものでは....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
どう取りついたらいいかというようなことは登山家の間では問題になり得るであろうが、門外漢にとつてはいつこうに興味をひかない問題である。それよりもむしろ信州側から登....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
といううまい方法で、この立派な教育者はまずまず申し分なく暮し、頭を働かす仕事には門外漢な連中には、えらく安楽な生活をしていると思われたのだ。 先生というものは....
画道と女性」より 著者:上村松園
、松篁と嫁の多稔子と私と三人で稽古を続けている。私にはどうも絵以外のことだと、専門外の余技だという気がして打ち込んで熱中してやる気になれない性分がある。三味線に....
栖鳳先生を憶う」より 著者:上村松園
治二十八、九年頃には歴史画が、そうまあ流行どすな、全国青年共進会に御苑の桜が咲き門外で供侍が待ち、新田義貞と勾当内侍を描いた大和絵式のものを出品しまして先生のお....