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「門徒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

門徒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
穏のためにした信心が一向役にたたないと思ったせいか、法華気違いだった旦那が急に、門徒へ宗旨替《しゅうしがえ》をして、帝釈様《たいしゃくさま》のお掛地《かけじ》を....
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
る。」 奉行は吉助の申し条を不思議に思った。それは今まで調べられた、どの切支丹門徒《きりしたんもんと》の申し条とも、全く変ったものであった。が、奉行が何度|吟....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
《けいだい》なる花木《はなき》の茂みを歩みつつ、同じく切支丹《きりしたん》宗門の門徒にして、さるやんごとなきあたりの夫人が、涙ながらの懺悔《こひさん》を思いめぐ....
小さき者へ」より 著者:有島武郎
前達の一人か二人を連れて病院に急いだ。私がその町に住まい始めた頃働いていた克明な門徒の婆さんが病室の世話をしていた。その婆さんはお前たちの姿を見ると隠し隠し涙を....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
百年は大体、叡山の坊さんが乱暴し始めた頃から信長の頃までであります。信長が法華や門徒を虐殺しましたが、あの時代は坊さん連中が暴力を揮った最後ですから、大体、仏の....
島原の乱」より 著者:菊池寛
、驚異の念は次第に絶大の尊崇に変った。更に四郎が不思議の神通力を現すと云う噂は、門徒の信心を強め、新たに宗門に投ずる者を次第に増さしめた。四郎天を仰いで念ずると....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
んで、まことに天下の形勝である。 石山本願寺時代、信長の雄略を以てしても本願寺門徒を攻め倒すことが出来ず、十一箇年の星霜を費して、やっと媾和している。 しか....
極楽」より 著者:菊池寛
日も早く、往生の本懐を遂ぐる日を待って居たと云ってもよかった。先祖代々からの堅い門徒で、往生の一義に於ては、若い時からしっかりとした安心を懐いて居た。殊に配偶に....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
京都大学の教授じゃ。山沢学円と云うものです。名告るのも恥入りますが、この国は真宗門徒信仰の淵源地じゃ。諸君のなかには同じ宗門のよしみで、同情を下さる方もあろうか....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
に立たない、静な日南の隙を計って、岐路をあれからすぐ、桂谷へ行くと、浄行寺と云う門徒宗が男の寺。……そこで宵の間に死ぬつもりで、対手の袂には、商ものの、(何とか....
縁結び」より 著者:泉鏡花
」 と言も乱れて、 「墓の所をご存じではござんすまいか。」 「……困ったねえ。門徒宗でおあんなすったっけが、トばかりじゃ……」 と云い淀むと、堪りかねたか、....
南国太平記」より 著者:直木三十五
のう」 「何を致すか、血の道のすることは、判るものではない」 夕立に 法華も、門徒も、雨宿り 上見て、下見て、濡れまいと 同じ軒端の、押しっくら 「お春、皮....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
嫁。十八歳。 円命阿闍梨 三井寺の長老。 三井寺の法師稚児大勢。 その他、村の門徒男女大勢。 第一場 (山科街道追分近くの裏道。冬も近くで畑には何も....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
、真宗の開祖親鸞聖人が名流日野家の公達で、九条関白の愛婿であったとの説と同様に、門徒以外にこれを強うることはかなり困難なものであろう。 藤原氏だと言い出した事....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
業を独占し、その他にも特権が多く、生活に余裕があったが為と、一つには彼らが一向宗門徒であって、その宗旨の教えとの為に、自然堕胎、間引きの風習がなかった故であった....