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門火
「門火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
門火の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
しらいも見えぬ。 ト忌々しいと言えば忌々しい、上框に、灯を背中にして、あたかも
門火を焚いているような――その薄あかりが、格子戸を透して、軒で一度暗くなって、中....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
もまじっていた。 その時、百姓の桑作は人を分けて、半蔵をさがした。桑作はそこに
門火を焚いていた一人の若者を半蔵の前へ連れて行った。 「旦那、これはおふき婆(半....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
し折って、まあ、戸を開放しのまま、敷居際、燃しつけて焼くんだもの、呆れました。(
門火、
門火。)なんのと、呑気なもので、(酒だと燗だが、こいつは死人焼だ。このしろ....
「種山ヶ原」より 著者:宮沢賢治
たのだ。ダー、ダー、ダースコ、ダー、ダー。踊ったぞ、踊ったぞ。町のまっ赤《か》な
門火《かどび》の中で、刀をぎらぎらやらかしたんだ。楢夫《ならお》さんと一緒になっ....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
燭や燈蓋の普及する以前には、いっさいの照明は松明でなければならぬから、迎え送りの
門火の苧稈までが、必ず小松明であったということはすなわちまた精霊の火の運搬せられ....