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門違い
「門違い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
門違いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
快だった。
「焼けますかね」
渡瀬は額越しに睨《にら》みかえした。
「それはお
門違いでしょう」
今度は奥さんの方が待ち設けていたようにぴったりと迫ってきた。....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
けやがって、株屋の番頭みてえに一日中電話を聴かされてたまりやせんワ」 「あら。お
門違いよ。あたしは封切よ。誰かさんと誤解してるんじゃない。おほほほ……。認識不足....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
からね。怨霊《おんりょう》のやつめ、三途《さんず》の川で見当まちげえやがって、お
門違いのおひざもとへ迷ってきやがったかもしれませんぜ。ええ、そうですよ。そうです....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
屋敷が幾軒も列んでいると、どれが大瀬の屋敷だか判らなくなってしまいました。迂闊に
門違いをしては、他人の迷惑になると思ったので、万力は又引っ返して本所へ行って、小....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
ぞ藻西の家に入る事かと思いの外、彼は縁も由縁も無き蝙蝠傘屋に入らんとす「君|夫は
門違いで無いか」と殆ど余の唇頭まで出たれど茲が目科の誡めたる主意ならんと思い返し....
「蜘蛛」より 著者:甲賀三郎
一年前に物理化学の泰斗である辻川博士がとつぜん大学教授の職をなげうって、まるで専
門違いの蜘蛛の研究をはじめたときは、世間にかなり大きいセンセーションをまきおこし....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
今愉快の最中じゃ。当道場には稚児の剣法のお対手仕る酔狂者はいち人もござらぬわ。御
門違いじゃ。二三年経ってから参らッしゃい」 「お控え召されよ!」 見くびりなが....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
弥、惚れ惚れといたしました」 「では、惚れるか」 「またそんな御笑談ばっかり。お
門違いでござります」 「ぬかしたな。こいつめ、つねるぞ。菊! 菊! 菊路はおらぬ....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
」とは感服々々、僕などのような横着者は出る句も矢張り横着で「梅ほめて紛らかしけり
門違い」かね、君のような書見ばかりして鬱々としてはいけませんよ、先刻の残酒が此処....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
なあの世の住人が食物や衣類などにつきて遠い遠い昔の思い出語りをいたすのは何やらお
門違いをしているようで、何分にも興味が乗らないで困ってしまいます……。 やがて....
「風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
方に愛されたことがないのではありませんか。私に説教してくれなんて、とんでもないお
門違いですよ。あなたが、あなたの胸にきいてごらんなさい。 この母親はちっとも表....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
もたたんうちにチビスにかかりよった。なんぼ石切さんが腫物の神さんでも、チビスは専
門違いや。ハタケは癒せても、チビスの方はハタケ違いや。さア、藪医者が飛んできよる....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
毛沼博士は笠神博士が之を欲しがっている事を知っている筈だし、毛沼博士にとっては専
門違いのもので、さして惜しくもないものだから、快く進呈すればいいのに、持っていな....
「おせん」より 著者:邦枝完二
、夜中ンなろうが、夜が明けようが、ここは滅多に動くンじゃないけれど、お前がもしか
門違いで、おせんの家でもない人の……」 「そ、それがいけねえというんで。……いく....
「活人形」より 著者:泉鏡花
くてはいよいよかの婦人の身の上思い遣られたり、と得衛は屹と思案して、「それは大方
門違い、私の代になってから福の神は這入っても狂人などいう者は、門端へも寄り附きま....