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閉塞
「閉塞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
閉塞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
られてある。 然《しか》るに前述のように、硫黄岳|火山彙《かざんい》の噴起で、
閉塞されて大湖水となったが、湖水それ自らの浸蝕によって、後に一方を欠開し、今日見....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
しつ》の悲しむべき状態をきわめて明瞭に語っている。――そうしてこれはじつに「時代
閉塞《じだいへいそく》」の結果なのである。 見よ、我々は今どこに我々の進むべき....
「新生」より 著者:島崎藤村
しい紙のはじには、誰に見せるためでもない女らしい感想めいたきれぎれの言葉が彼女の
閉塞《とじふさ》がったような小さな胸から滲出《しみだ》して来ていた。
「どんなに....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
ある。このキャタ公が都合よく応援に来てくれないと、すべて思索なり推理なりが、停頓
閉塞する。 むつかしい反省はそれ以上しないことにして、楊《ヤン》博士はあたりを....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
人の児女を両肩に負うてる自分の生活の革命を考うる事となっては、胸中まず悲惨の気に
閉塞されてしまう。 残余の財を取纏めて、一家の生命を筆硯に托そうかと考えて見た....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
と思います。御承知の通り、臨時の単行機関車などには勿論表定速度はありませんので、
閉塞装置に依る停車命令のない限り、言い換えれば、予め運転区間の線路上に於ける安全....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
めに出来た浮腫じゃあないよ。君達は、あのフィラリヤって言う寄生虫のために淋巴管が
閉塞がれて、淋巴の欝積を来した場合だとか、或は又、一寸した傷口から連鎖状球菌の浸....
「白妖」より 著者:大阪圭吉
す……ええ……、そうです……ええ、……むろん、追ッ馳けましたよ……両方の停車場を
閉塞して、有料道路へ追い込んだんです……ところがいないんです……本当ですとも……....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
を見事に切断しているのだが、――その理由は後で話すがねえ。それで、気道がペタンと
閉塞されるので、ちょうど絞殺のような具合になってしまった。無論解剖によらなければ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
。 「驚いたろう。俺は、ここに二十年あまりもいる。万一有事のとき、ナイルの水源を
閉塞するためにかくれている。俺はドイツ人でバイエルタールという男だ」 こうして....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
ら出かけて行くから、日取りを知らせてよこせとのことであった。旅順における第一回の
閉塞の記事が新聞紙上に載せられてある日であった。清三は喜んで返事を出した。金曜日....
「発明小僧」より 著者:海野十三
の設備はみな貴方が国家へ寄附するのですが――それを長江の出口へ派遣して、昔あった
閉塞戦に似た氷鎖戦をやるのですよ。貴方の名誉は大変なものですぜ。」 社長「それは....
「地上」より 著者:島田清次郎
を迎えねばならなかった。彼はもう運動もせず、勉強もせず、一切の活力の健全な吐口を
閉塞された死人のような人間になりかけて来た。彼は深井をさえ白眼で睨みつける日があ....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
の心象がありありと眼に映って私は恐ろしい底ひしられぬ嫉妬の谷に陥った。 「藤岡!
閉塞を忘れちゃあ困るよ、何をぼんやりとしているかね」 駅長のおだやかな声が聞え....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
世界現在の風潮が立派にこれを明示しているのである。彼らの人口が少く、社会の圧迫に
閉塞している間は、単に人道上の問題だけですむ事ではあるが、彼らがかくの如き勢いを....