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閉店
「閉店〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
閉店の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
の方です」 出入商人や従業員が出はいりする勝手口の方を指さした。 三 わざと
閉店近くの夜十一時過ぎ、豹一はひきずるように着た長いオーバーのポケットに両手を突....
「世相」より 著者:織田作之助
今夜は危なそうだった。赤い色電球の灯がマダムの薩摩上布の白を煽情的に染めていた。
閉店時間を過ぎていたので、客は私だけだった。マダムはすぐ酔っ払ったが、私も浅まし....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
の様子ですか? 御承知の通り只今では毎晩九時まで夜間営業をしていますので、九時に
閉店してからすっかり静かになるまでには四十分は充分に掛ります。昨晩私達が、各々手....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
に住んでいて、昔からおてつの家とは懇意にしていた。維新の当時、おてつ牡丹餅は一時
閉店するつもりで、その形見と云ったような心持で、店の土瓶や茶碗などを知己の人々に....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
下さい、と鉄路のほとりに云いました。彼はうなずきました。それから小一時間もして、
閉店でおん出され、少しのみに行ったのです。そして終電車まで居りました。省線の駅で....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ナム夫人は奥様の御婚礼の一ヶ月ほど前に開店したのですが、そして御婚礼の数日後には
閉店したのですが、つまりロッテナム美人術の本当の目的たる奇術の実演を行うに当って....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
うことであった。私はその時、この店は必ず破滅するなと直感したが、果たして間もなく
閉店してしまった。 運動会の一日の売上げが平日の幾倍に当り、どれほどの儲けがあ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
をさえ、人知れず抱いているのである。 しかし、ごく最近の彼の日記は、さすがに、
閉店にからんだ家庭のことが大部分をしめている。そしてその記述は、どちらかというと....
「二階から」より 著者:岡本綺堂
に住んでいて、昔からおてつの家とは懇意にしていた。維新の当時、おてつ牡丹餅は一時
閉店するつもりで、その形見といったような心持で、店の土瓶や茶碗などを知己の人々に....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
活から意味もなく翻弄されて、悲観煩悶なぞと言っている自分の憫れな姿も、省られた。
閉店同様のありさまで、惣治は青く窶れきった顔をしていた。そしてさっそくその品物を....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
参詣のものをしてその前に跪座合掌せしむ。 ヤソ処刑の日は、ベルリンの市中一般に
閉店し、演戯もその興行を休止す。昇天の日も休日なれども、午後には演戯の興行ありし....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。また、乗馬のアブミのすこぶる大なること、毎日午時二時間は昼食休みと称してすべて
閉店すること、外国へ発送する葉書の郵税最も低きこと等なり。葉書の郵税はチリの六銭....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
ね。ぼくはすぐ、ぞろぞろとひっきりなしに客が出入りしているデパートにもぐりこみ、
閉店するのをまっていたんだ。やがて店がしまって店員たちがでていってしまった。店の....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
切った。しかし惜しいことには、この店は木津のふろ屋の取込み詐欺にかかり、あえなく
閉店のうき目にあった。私は出入りの仲仕兼助の世話で、同じ石炭屋の長谷川合名会社社....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
来たことは吾々にとって好個の快適な一隅を提供して呉れた様なものだったが、間もなく
閉店したのは惜しいことだった。いつぞや新潮社があの跡を買取って吾々文壇の人達の倶....