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閑素
「閑素〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
閑素の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
よってほんの席画の心持ちで融川は布へ筆を揮った。童子採柿の図柄である。雄渾の筆法
閑素の構図。意外に上出来なところから融川は得意で北斎にいった。 「中島、お前どう....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
現われ、一部は台所へ走って、炊ぎを手伝い、一部は風呂場へ入って垢を持ち去り、また
閑素な茶室のどこかに、岩清水のような滴々な音をさせているかと思うと、ここの家族が....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
その晩、真言坂の上の、俳諧師荷亭の宅では運座があった。 高津の宮の森が見える
閑素な八畳間に、四、五人の客が、ささやかな集まりをして、めいめいが筆墨を前にし、....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
ている山陰の位牌堂へ行く――一|見、健吉さんが「書斎にいいなあ」と感嘆したほど、
閑素で清潔な小堂だった。 登子の分骨がここへ納められたときの足利|義詮の下知状....