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「間がら〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

間がらの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
妙な心もちが致すのでございます。 二 御親子《ごしんし》の間がらでありながら、大殿様と若殿様との間くらい、御容子《ごようす》から御性質まで....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
者と一人の女を共有することに不平を持たない。しかしそれは第三者と全然見ず知らずの間がらであるか、或は極く疎遠の間がらであるか、どちらかであることを条件としている....
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
じ》を家来《けらい》にした。しかし彼等は残念ながら、あまり仲《なか》の好《い》い間がらではない。丈夫な牙《きば》を持った犬は意気地《いくじ》のない猿を莫迦《ばか....
火星兵団」より 著者:海野十三
が、いやなのらしい。 新田先生の心は、ちょっと重くなった。博士と自分とは師弟の間がらであるのに、なぜ、こう博士はいやな顔をするのであろうか。 先生は、この間....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
いたことがないから死んだこともないあの愉快な皇帝と、求めても言葉をかわすくらいの間がらになりたいものである。列子とともに風に御して寂静無為を味わうこともできよう....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
ね廻る。もし、三日や四日で見つかると、前々から申し合せてあったものと見て、二人の間がらは、島人全体から疑われることになる。もちろん爪弾きをするのだ。長く隠れおお....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
いえども、この結婚にいつまでも本気で反対しきることはできなかった。自分と臣下との間がらは、独自なものであり、家庭生活を営むというわけにもいかないではないか。結婚....
火の扉」より 著者:岸田国士
お互にだん/\遠慮がとれて、ふしぎに異性という観念をはなれた友達づきあいのできる間がらになりつゝある。それはむろん、北原ミユキに婚約者があるという安全ベンのため....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の浦とのあの一番でござりました。それというのも、わたしとあの秀の浦とが幼なじみの間がらゆえ、わたしに事情を打ちあけなされまして、秀の浦にあの封じ手を使わするよう....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
な絵をいくつもいくつもお仕上げなさいましたのでござります。それに、わたくしどもの間がらも、ますます深まってこそまいりましょうとも、そのくらいなことでお考えのよう....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
もいちいちとそんなに陰にこもった言い方でひねらなくたっていいでしょ。いくら主従の間がらにしたって、人の話を立ち聞きするっていう法はねえんです。これが男どうしの公....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
駒と音蔵は他人も他人、顔を合わしたことはござっても、世間話一つかわしたこともない間がらということじゃ。知らぬ他人が、なんの恨みもない知らぬ男をあやめるなぞという....
分配」より 著者:島崎藤村
ど近い同じ隅田川のほとりにあったから、そんな関係から言っても以前にはよく往来した間がらである。次郎のちいさな時分には、かつみさんも母さんのところへよく遊びに来て....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
というもほかではない。不二麿は尾州藩士の田中|寅三郎と言ったころからの知り合いの間がらで、この人に彼は自己の志望を打ちあけ、その力添えを依頼した。旧領主|慶勝公....
かもじの美術家」より 著者:神西清
二十五歳をすぎ、リュボーフィ・オニーシモヴナは十九歳の妙齢にあった。二人が相識の間がらであったことは言うまでもないが、それがやがて、その年頃にはえてして起りがち....