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間接照明
「間接照明〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
間接照明の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
灯《あんどん》であった。機械文明は電灯に半透明の硝子《ガラス》を用いるか、或いは
間接照明法として反射光線を利用するかによってこの目的を達しようとする。いわゆる「....
「蟇の血」より 著者:田中貢太郎
き障子を締めてあった玄関のある方へ往くつもりで、廊下を左の方へ走るように歩いた。
間接照明をしたようなぼうとした光が廊下に流れていた。そのぼうとした光の中には鬼魅....
「道標」より 著者:宮本百合子
の日本人がとまっていた。晩餐のために食堂へ出た佐々の六人が円くかけたテーブルは、
間接照明にてらされている大食堂の、噴水の奥で、水滴の音の爽やかな気持のいい場所だ....
「ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
尻の穴をひろげ楽しげに排泄作用を行った。 「トロカデーロ」の喫茶室は昼でも人工の
間接照明だ。眉毛を描いたピエロが赤絹の飾帯を横へたらしてロマンスを唄っている。種....
「海底都市」より 著者:海野十三
らしい。と、道は下《くだ》り坂になった。 あたりはひろいトンネルの中の感じで、
間接照明によって、影のない快い照明が行われていた。さっきの辻のところまでは、にぎ....
「金属人間」より 著者:海野十三
いうものがない。天じょうの上の古風なシャンデリアと、四方の壁間にとりつけられた、
間接照明灯《かんせつしょうめいとう》が、影のない明かるい照明をしている。 「この....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
これには及ぶまいと思われた。縁日の商人は、陰影のない照明をやるのに照明学に従って
間接照明法を用いず電球を裸にむき出した儘の直接照明法で、これに成功しているのであ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ろ、銀座の記念塔《モニュマン》ともいうべき優雅なる時計台は、プリュニイ氏式の淡い
間接照明を白い文字盤の上に漂わせ、三時十五分という時刻をその上に浮き上らせている....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
待っていて」 そういうと、サト子は、後もみずに石段を駆けあがった。 ほのかな
間接照明が、陳列室にたそがれのような、ものしずかな調子をつけ、高低さまざまなケー....