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「関脇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

関脇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
あ!」と、玄関で呼ぶ声がした。 「そらっ!」 人々が立ち上った。玄関の式台、玄関脇には、士《さむらい》が、小者が、つつましく控えていた。玄関の石の上に置いた黒....
人間灰」より 著者:海野十三
りると、門を入り、玄関からズカズカ中へ入っていった。いつも行きつけているので、玄関脇の大きな応接室へ飛び込むと、そこには一隊の警察官を率いた先客の丘署長が居て、....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
お出でを願いましょうか」 帆村は私を促して診察室を出た。調剤室はすこし離れた玄関脇にあった。その中へ入ると、プーンと痛そうなくすりの匂いが鼻をうった。三方の高....
三人の双生児」より 著者:海野十三
たと思った奥庭つづきの縁側の雨戸に締りがかかっていなかった。その奥庭というのは玄関脇の木戸さえ開けばそのまま入って来られるようになっていたのであるから、これはひ....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
がなかった。奥さんも別に二人の上るのを拒みもしなかった。 支倉から来た荷物は玄関脇の四畳半に積み重ねてあった。どの部屋もきちんと整頓されていた。二人は何物をも....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
早朝の訪問者 その翌朝《よくあさ》のことであった。 三木健が、自分の家の玄関脇の勉強室で、朝勉強をやっていると、玄関に訪《と》う人の声があった。 三木は....
」より 著者:金子ふみ子
ところが不思議なことに、母が出かけるとすぐ、父は必ず、自分の寝そべっている玄関脇の三畳の間へ叔母を呼び込むのであった。別にたいして話をしているようでもないの....
人造人間事件」より 著者:海野十三
ら勢よく疾走してきた。帆村は泥しぶきをかけられることを恐れて、ツと身体を病院の玄関脇によせた。 すると自動車は、途端にスピードを落として、病院の玄関前にピタリ....
軍用鼠」より 著者:海野十三
詰襟姿の実直な少年が下りてきて、歩調を整えて門のなかへ入ってくるだろう。そして玄関脇の押し釦を少年の指先が押すと、奥の間のベルが喧しくジジーンと鳴るであろう。梅....
入梅」より 著者:久坂葉子
つっぱねたものの云い方が妙に魅力でもあった。この姐が今まで作衛の寐起きしていた玄関脇の三畳に入り、作衛は台所横の食事をするところに寝ることとなった。私達母子は夫....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
番多忙でありながら、これ以上おちるところがない安定感があった。いつまでたっても玄関脇の机と受付けの角で立ったり坐ったりしていた。来客者には評判がよかった。言葉が....
青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
な世界で、精神侮蔑、人間侮蔑、残酷、無慙なものだから、私はやりきれなかった。昔は関脇ぐらいまでとり、未来の大横綱などといわれた人が、十両へ落ち、あげくには幕下、....
お魚女史」より 著者:坂口安吾
その朝は玄関脇の応接間に×社の津田弁吉という頭の調子の一風変った青年記者が泊りこんでいた。....
赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
ち卜翁でござる」 こう云いながら戸を開けた。 「いざこなたへ」と自分で導き、玄関脇の部屋へ通す。 「ご用の筋は?」と卜翁は訊いた。 「実は」と本條鹿十郎は、声....
間人考」より 著者:喜田貞吉
大名諸士の出席を間を以て分ち、その階級を示した事であった。「脇」はすなわち相撲の関脇の「脇」で、門跡にも脇門跡というのがあった。人にあっては左右の両側を脇と云い....