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閻
「閻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
閻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
いと云うのですか?
使 (ひるみながら)それはお子さんにはお気の毒です。しかし
閻魔王《えんまおう》の命令ですから、どうか一しょに来て下さい。何、地獄も考えるほ....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
たから、時が時なり、心も心、後暗《うしろぐら》いので喫驚《びっくり》して見ると、
閻王《えんおう》の使《つかい》ではない、これが親仁《おやじ》。
馬は売ったか、....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
瑠璃の台、五色に透いて輝きまする鰐の皮三十六枚、沙金の包七十|袋。量目約百万両。
閻浮檀金十斤也。緞子、縮緬、綾、錦、牡丹、芍薬、菊の花、黄金色の董、銀覆輪の、月....
「古狢」より 著者:泉鏡花
家内と一所に、麹町六丁目、擬宝珠屋根に桃の影さす、真宝寺の花御堂に詣でた。寺内に
閻魔堂がある。遠藤さんが扉を覗いて、袖で拝んで、 「お釈迦様と、お
閻魔さんとは、....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
い、見附で外濠へ乗替えようというのを、ぐっすり寐込んでいて、真直ぐに運ばれてよ、
閻魔だ、と怒鳴られて驚いて飛出したんだ。お供もないもんだ。ここをどこだと思ってる....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
爺が居て気がつかなかったか。木魚を置いたわきに、三宝が据って、上に、ここがもし
閻魔堂だと、女人を解いた生血と膩肉に紛うであろう、生々と、滑かな、紅白の巻いた絹....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
とやらに相違ないであろうが、しかし私は三|途の川らしいものを渡った覚えはない……
閻魔様らしいものに逢った様子もない……何が何やらさっぱり腑に落ちない。モー少し光....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
て偽毛唐が、城内の十歳そこそこの子供の手の中に入ってしまうのか。これこそ「小鬼が
閻魔様と同資格で会見する」様なもので、聴けば赤面の到りだ。「てめえ達は、首斬を見....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
な袍に金の冠をかぶって、いかめしくあたりを睨んでいます。これは兼ねて噂に聞いた、
閻魔大王に違いありません。杜子春はどうなることかと思いながら、恐る恐るそこへ跪い....
「端午節」より 著者:井上紅梅
んはなはだ「藹然親しむべき」ものがある。けれど未だ宝座の上にある時には結局一つの
閻魔面で、他人は皆奴隷のように見え、自分ひとりがこの見すぼらしい奴の生殺の剣を握....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
西眠東食是れ生涯 秋霜粛殺す刀三尺 夜月凄涼たり笛一枝 天網|疎と雖ども漏得難し
閻王廟裡|擒に就く時 犬坂毛野 造次何ぞ曾て復讎を忘れん 門に倚て媚を....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
、誘い手のある引汐に会場を出たのです。 「――何、植物園から豆府地蔵、不如、菎蒻
閻魔にさ。煮込んでも、味噌をつけても、浮世はその事だよ。俺もこの頃じゃ、大船|一....
「活人形」より 著者:泉鏡花
寄る哀れさよ。蜉蝣の命、朝の露、そも果敢しといわば言え、身に比べなば何かあらむ。
閻王の使者に追立てられ、歩むに長き廻廊も死に行く身はいと近く、人形室に引入れられ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
になり、涼しげな月が赤道上の山々のかなたにかかっている。) 雪峰巍立碧雲間、鎮圧
閻浮幾万関、鶴林一夜煙散後、空留唯我独尊山。 (雪の峰があおみをおびて雲の間にそ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
する前、国柱会の信行員となったのであった。殊に日蓮聖人の「前代未聞の大|闘諍一|
閻浮提に起るべし」は私の軍事研究に不動の目標を与えたのである。 戦闘法が幾何学....