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防人
「防人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
防人の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国語音韻の変遷」より 著者:橋本進吉
が存在するのは、当時の中央地方の言語であって、『万葉集』中の東歌《あずまうた》や
防人歌《さきもりのうた》のごとき東国語においては同じ仮名にあたる二音の区別が混乱....
「古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
のも沢山あるのであります。殊に『万葉集』巻十四の東歌《あずまうた》および巻二十の
防人《さきもり》の歌において例外が取分け多いのでありますが、私の見る所では、これ....
「文学における今日の日本的なるもの」より 著者:宮本百合子
がら親しみぶかく感じて読んで来た。万葉の芸術には、高貴な方の作品もあり、奴隷的な
防人の悲歌もある。万葉の時代は、日本の民族形成の過程であり、奴隷経済の時代であり....
「女性の歴史」より 著者:宮本百合子
い作品を集めている。女帝から皇女、その他宮廷婦人をはじめ、東北の山から京へ上った
防人(さきもり)とその母親や妻の歌。同時に遊女、乞食、そういう人までが詠んだ歌を....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
、素朴な言葉の間に脈々とした訴えと憧れとをふくめている。 万葉集には、名もない
防人の歌、
防人の妻や母、遊行婦女の歌なども、有名な乞食の歌などと共に集録されて今....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
いてある。この歌は多分筑前守時代の作で、そして、この前後に、大伴旅人、沙弥満誓、
防人司佑大伴四綱の歌等があるから、太宰府に於ける宴会の時の歌であろう。 一首の....
「火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
れを焼けとか、軍防令に、行軍の際兵士以上身死せば、その屍は当処に焼き埋めよとか、
防人道に在って身死せば、便に随い棺を給して焼き埋めよとかいう類これである。 解....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
皇室の近き護りとして使役されましたばかりでなく、遠く九州の海岸防禦の任務を帯ぶる
防人として送られます。また貴紳豪族に仕えて、忠誠なる従者ともなります。東人は勿論....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
元寇の乱にも、率先、国難にあたってきた。要するに、筑紫のくさわけでもあり徹底した
防人精神のうえにその家風も弓矢も伝承してきた菊池家だった。いわれのないわけではな....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
くから、要するに、要塞地帯であったわけだ。ここは外夷に、屋島は内海の乱に、常時、
防人の団がおかれていたものであろう。だから壇ノ浦のそばには火山(のろし山)の名も....