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防塁
「防塁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
防塁の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
なる肉弾の賜《たまもの》である。 今の日本は肉弾を以て外国の地域に堅牢無比なる
防塁を築きなしている。国内は泰平だが何につけても、彼につけても日本人は肉弾に感謝....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
、備前にかかる予定だった。備前の浮田直家こそは、今、毛利の前衛をなしている最大な
防塁だからである。 が、今は――一転、まず足もとの異端から征服しなければ危地に....
「三国志」より 著者:吉川英治
守の将士も服していた。彼の一手一足に軍律は守られていた。 きょうも彼は、城内の
防塁を見廻った。皆、よくやっている。城中でありながら士卒も部将も、野営同様に、土....
「三国志」より 著者:吉川英治
にまわっていたものなので、それが機をみるや一斉になだれこんで来たため、すでに彼の
防塁は、彼のものでなくなっていた。 「計られたか」 と、うろたえている劉岱を見....
「三国志」より 著者:吉川英治
と称して、いわゆる力山を抜くの猛者だった。 「いま、玄徳の軍を見てからでは、もう
防塁を築くことも、強馬精兵を作る日のいとまもない。しかず、早く降参して、せめて旧....
「三国志」より 著者:吉川英治
から」 まっ先に馬をとばし、空壕の下に迫った。 けれど、城内は、城門を閉じ、
防塁を堅固にして、一人も出て戦わなかった。のみならず、矢倉から首を出して、さんざ....
「三国志」より 著者:吉川英治
るものの、かくてまた、年を越え、また年を越えて、連年敵地に送っているまには、魏の
防塁と装備は強化するばかりとなろう。 「――これを持って、魏陣へ使いし、確と、仲....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
山も嶮である。 ふもとの吉野川から山上の愛染宝塔のとりでまでの間には、いくたの
防塁もあったことだし、寄手の大兵も七、八日はいたるところで苦戦だった。 ところ....