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防御
「防御〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
防御の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
とはない。彼女を、お前はこのまま残して置くつもりなのか。お前はダシコフから完全に
防御した獲物を、どうして確保しないのか。お前のものにする方法を知らないのか。それ....
「恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
叫《おめ》きながら、持っていた燭台を、相手の面上を目がけて投げ打った。市九郎が、
防御のための
防御をしているのを見て、気を許してかかっていた主人の三|郎兵衛《ろう....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
芸術を教えた。農業、牧畜、鍛冶その他の手工、パン製造、それから建築術や狩猟やまた
防御の術を授けた。彼は結婚の制を定め、国家の基礎を置き、また宗教を創設した。多年....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
有せり、彼その論旨を世人に知らしめんとするよりは、むしろ他の論派に反対してこれを
防御せんとしたり。言わば彼帝政論派の熱心は進撃的にあらずして防守的にあり、しかし....
「からすうりの花と蛾」より 著者:寺田寅彦
爆撃機には一キロのテルミットを千個|搭載しうるそうである。それで、ただ一台だけが
防御の網をくぐって市の上空をかけ回ったとする。千個の焼夷弾の中で路面や広場に落ち....
「亮の追憶」より 著者:寺田寅彦
透明な脳とを同時にもって生まれるという事は、現世にあっては不幸な事かもしれない。
防御のない急所を矢弾の雨にさらすようなものかもしれない。その上にまた亮は弱い健康....
「映画「マルガ」に現われた動物の闘争」より 著者:寺田寅彦
ついて行く手ぎわは見ものである。虎のほうでも徐々に胴のまわりに巻きつくのを、どう
防御していいか見当がつかないので困るらしい。だんだんに締めつけられて、虎は息苦し....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
だが台湾ではすぐに名物の白蟻に食べられてしまうので、その心配がなくて、しかも熱風
防御に最適でその上に金のかからぬといういわゆる土角造りが、生活程度のきわめて低い....
「天災と国防」より 著者:寺田寅彦
の程度も累進する傾向があるという事実を充分に自覚して、そして平生からそれに対する
防御策を講じなければならないはずであるのに、それがいっこうにできていないのはどう....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
のちょっとのあいだ躊躇したが、やがて、かすかな溜息をつきながら、黙って剣を抜き、
防御の身がまえをした。 仕合はごく短かった。私はあらゆる種類のはげしい興奮のた....
「黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
イジアナ州にある都会。 (4) Fort Moultrie――チャールストン港の
防御のために一七七六年に建てられ、まだ竣功《しゅんこう》しないうちにアメリカ軍の....
「火星探険」より 著者:海野十三
ったのです。あの瓦斯は毒瓦斯というほどのものでなく、宇宙艇を保護するために張った
防御用の網みたいなものでした。これでお分りでしょう。ぼくたちは、あなたがたの襲撃....
「審判」より 著者:カフカフランツ
なく訴訟においても最良のものであって、自分がすでに試みるか計画するかしたあらゆる
防御よりもずっとよいものであるにちがいなかった。話を急いでいたので、支店長代理を....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
経験の末発見したる規則なり。 今、西洋社会は家屋の建築いたって堅牢にして、その
防御またいたって厳密なれば、知らず識らず人をして窃盗の念を絶たしむるに至り、また....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
を一分間に七十五歩とすべきや七十六歩とすべきやを一大事として研究し「高地が大隊を
防御するや。大隊が高地を
防御するや」は当時重大なる戦術問題として議論せられたので....